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2019.01.10

小正月行事「えんずのわり」、あす共同生活入り 東松島・宮戸

小中学生が家々を回り、繁栄を祈るえんずのわり=2018年1月14日夜、東松島市宮戸月浜

 東松島市宮戸の月浜地区で、200年以上続く小正月行事「えんずのわり」が11日夜、始まる。地元の小中学生男子が6日間、地区内の岩屋で共同生活し、14日夜にメイン行事の「鳥追い」を行い、一年間の豊漁豊作や無病息災を祈る。

 少子化や東日本大震災による人口減少の影響で存続の危機に直面し、伝統を守り続けることに腐心する。

 国の重要無形民俗文化財に指定されるえんずのわりは、方言で「意地の悪い」ことを意味し、農作物を食い荒らす悪い鳥を追い払う行事といわれる。月浜に住む男子が岩屋にこもり精進料理を作り、寝食を共にする。「鳥追い」は、地区の一軒一軒を回り、松の棒で地面をつつきながら唱え言を言う習わしだ。2013年に日本ユネスコ協会連盟の「プロジェクト未来遺産」に登録された。

 今年は小学5、6年と中学1年の3人が参加。震災で岩屋は津波に直撃されたが、修理して12年以降も継承してきた。朝晩の食事は従来通り岩屋で自炊し、寝泊まりは集会所や自宅で行う。鳥追いは高台に再建した住宅や災害公営住宅など計約20世帯を巡る。

 震災前には約40世帯が暮らした月浜地区。津波で甚大な被害を受けて転出が相次ぎ、世帯数が半減。担い手の男子を確保するため、対象学年を広げてきたが、今後も減る一方だ。

 えんずのわり保存会の小野舛治会長(69)は「いつまで存続できるか心配だ。形を変えれば価値が失われ、伝統を守りながら継続する難しさを感じている」と苦しい胸の内を明かす。それでも「子どもたちはえんずのわりを見て育ち、継承する使命を感じているようだ。一年一年、無事に終えたい」と前を向く。

◇指定文化財|重要無形民俗文化財|月浜のえんずのわり - 宮城県
https://www.pref.miyagi.jp/site/sitei/04tukihama.html


※関連記事
「月浜のえんずのわり 子どもたちが『鳥追い』、家々回る 東松島(2018.01.16)」
http://ishinomaki.kahoku.co.jp/news/2018/01/20180116t13010.htm


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