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2018.12.06

東松島市、小中全校にコミュニティー・スクール 地域と連携

収穫したサツマイモを地域住民に販売した鳴瀬桜華小2年生=11月15日

 東松島市教委は9月までに、市内の全11小中学校に学校運営協議会制度「コミュニティー・スクール」(CS)を導入した。住民や保護者が学校運営に参画し、農業体験や環境学習などの地域特性を生かした教育活動をサポート。地域を知り、経験に裏付けられた人たちの意見や助言は学校にとって刺激となり、教育の幅が広がったり、授業の質の向上につながったりしている。地域と一体の教育活動は、関係性が希薄になりつつある住民を結びつける役割も担う。

 CSを導入し2年目の鳴瀬桜華小(児童254人)は、地場産業の農業を生かし、学年ごとに水稲や大豆などの生産を体験。地元農家の支援を受けながら、作付けから草取り、収穫、調理まで通年で取り組む。

 1・2年生計82人はサツマイモを生産した。春に苗約700本を植え、10月にイモ約2500本を収穫。11月には2カ所の直売所で販売を体験し、大勢の住民が買いに訪れた。手作りの看板を掲げ接客した2年古川利音さん(8)は「お客さんがたくさん来てくれてうれしい」と話した。

 5・6年生はソバの栽培を手掛け、4、5の両日、そば打ちに挑戦した。

 同校は住民ら19人でつくる運営協が年3回、意見を交わす。提案を基に、本年度は6年生が地元団体「鳴瀬鼓心太鼓」の指導を受けて学芸会で和太鼓を演奏したり、3年生が高齢者施設で合唱を披露したりした。井上正典校長は「教員だけでは思いつかないアイデアをもらえ、教育の幅が広がる」と感謝する。

 同校の運営協は、活動を紹介する広報紙を年数回発行。学区内全世帯に回覧し、協力を呼び掛ける。行事への参加を契機に、畑の草取りや読み聞かせ、学芸会の衣装制作などで学校を支える住民も増えてきた。

 各校は、英語に親しむ時間(矢本東小)や着物の着付け(矢本西小)、地域との防災訓練(矢本二中)、職業人の講話(鳴瀬未来中)など、地域住民の特技や環境を生かした教育に力を入れる。

 市教委の工藤昌明教育長は「学校はこれまでも住民の協力を得てきたが、CSとして組織化することで教職員の異動があっても連携体制が持続できる。学校運営の承認を通して、地域・学校・保護者が目標を共有することで、安心な地域をつくり、授業の質も高められる」と意義を強調する。


◆コミュニティー・スクール:保護者や住民代表らで構成する協議会を設置し、校長作成の運営基本方針を承認したり、教員人事に対する意見を教委に述べたりできる。地域で支える学校づくりを目的に、2004年に地方教育行政法を改正して創設。17年3月に、全国の教委にコミュニティースクールの設置が努力義務化された。


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