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2018.10.25

震災遺構と地域考える 旧門脇小校舎周辺の住民ら、議論深める

遺構の在り方や地域の将来像を考える参加者

 東日本大震災の遺構として整備される旧門脇小校舎のある石巻市門脇地区で22日夜、初めての「遺構と地域のこれからを語る会」が開かれた。広島平和記念資料館元館長の原田浩氏による講話があり、原爆ドームの経緯を踏まえて「遺構は心のよりどころになる。市民と行政が一体となりムードを高めて残すことが大切だ」と助言。参加者による意見交換では「遺構の意味を理解し、次世代に残したい」といった声が相次いだ。

 震災遺構が整備される地域の未来像を探ろうと、「かどのわき町内会」と公益社団法人みらいサポート石巻が主催。会場の門脇東復興住宅集会所には石巻、仙台、気仙沼市などから50人が集まった。

 講話で原田氏は、原爆ドームの保存と世界遺産登録について「保存と解体の両意見があったが、核兵器廃絶に向けた国際情勢の動きもあり、次世代に残そうとの機運が加速した」と述べ、「市民運動による165万人もの署名活動が国を動かし、世界遺産登録へとつながった。市民が理解し納得することがパワーになる」と強調した。さらに、東日本大震災に触れ「悲惨な体験を教訓にする上でも、遺構の果たす役割は大きい。大災害が相次ぐ中、20、30年後の防災や地域づくりに大きな力になる」と期待した。

 意見交換では、参加者が2人一組となり、震災遺構の在り方と地域の将来について意見を述べ合った。「遺構や祈念公園などの整備により、震災を語り継ぐ場が生まれる」「『津波火災』など防災教育へのメッセージになる」などと議論した。

 地元の和田佳子さん(55)=石巻市門脇町4丁目=は「震災関連資料の収集も必要であり、幅広い市民の協力がほしい」と願った。

 かどのわき町内会の本間英一会長は「住民と行政が連携しながら遺構などを通して、地域の未来を切り開きたい」と話した。

 語る会を企画した主催者側は今後、将来を見据えた地域づくりを進めるため、震災遺構のある他地域でも話し合いの場を設ける方針だ。


※関連記事
「旧門脇小校舎震災遺構、基本設計案変更 石巻市が住民説明会(2018.09.04)」
http://ishinomaki.kahoku.co.jp/news/2018/09/20180904t13005.htm


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