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2018.10.10

石巻圏・新百景(6) 野蒜の田園と高架橋(東松島市)

黄金色の稲穂で染まる東松島市野蒜地区。震災後は、高台に移設されたJR野蒜駅へと続く高架橋が景観に加わった

<地域の震災復興を象徴>

 たわわに実った稲穂がこうべを垂れる。黄金色の向こうには、JR仙石線の新しい高架橋が連なる。

 東松島市野蒜地区。鳴瀬川と吉田川が合流する河口部の田園地帯は、東日本大震災の津波に見舞われた。

 復旧への動きは速かった。地元の農業法人「アグリードなるせ」は海水に漬かった水田を除塩し、震災の年に米の作付けを再開させた。

 同時に、離農する農家の土地を集約し、生産力の向上を目指した。震災から7年半。今は約120軒の農家から米の生産を受託し、地域の農業を守る。生産力と経営力を高めるため、米、麦、大豆の「2年3作」にも取り組む。

 野蒜駅は津波で全壊し、高台に移転した。被災した鉄路は高架橋として復旧し、水田と空の間を車両が走り抜ける。田園と鉄道。震災からよみがえった二つの風景が、静かに交錯する。

【メモ】
 東日本大震災の津波で、東松島市は3349ヘクタールの農地の43%が被害を受けた。県と市の事業により本年度には農地の復旧は完了する見込み。農地を守ろうと、市内では農業法人が相次いで設立され、震災前は12団体に対し、現在は27団体に増えた。


※石巻圏・新百景(5) かわまち交流拠点エリア(石巻市)
http://ishinomaki.kahoku.co.jp/news/2018/10/20181003t13007.htm


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