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2018.08.10

復興進む女川の今、体感 夏休み親子見学会 38人参加

かまぼこを焼く子どもたち

段ボール製のピストルを作る参加者

ガイドから発電の仕組みの説明を受ける子どもたち

ウミネコに餌付けし、驚いた表情を見せる子ども

 東日本大震災からの復興が進む女川町の現状を知ってもらう「石巻かほく 女川夏休み親子見学会」(三陸河北新報社主催)が先日行われ、県内から小学生と保護者計38人が参加した。

 子どもたちは段ボール工作や東北電力女川原子力発電所敷地内の見学、女川湾クルージングでのウミネコへの餌付けなど、さまざまな体験をして、夏休みの思い出をつくった。

■高政かまぼこ工場/工程や衛生管理学ぶ

 女川町浦宿浜の高政では、かまぼこ工場の見学とかまぼこの手焼き体験を行った。

 工場の見学では、かまぼこがどのような工程で作られるのか、また工場の衛生管理について、同社の社員の説明を聞いて学んだ。工場では1時間に約6000枚のかまぼこが製造されていて、多い時期では1日に約30万枚が製造されると知った参加者は感心しきっていた。質問コーナーでは「1日に使う魚の量はどれくらいですか」「忙しい時期はいつごろですか」といった質問が出た。

 貞山小3年の長谷部小采(さや)さん(9)は「1日でたくさんの量の魚が使われているのに驚いた」と目を丸くした。

 かまぼこの手焼き体験では自分ですり身を火にかけ、焼き上がったかまぼこを試食した。

 仙台市から参加した寺岡小4年の本名千咲さん(9)は「いつも食べているかまぼことは違って、温かくておいしかった」と笑顔で話した。


■今野梱包/段ボールで工作に挑戦

 まちなか交流館で行われた体験学習は、2班に分かれ楽しんだ。

 今野梱包(石巻市桃生町)の今野英樹社長らが講師となった班は、子どもたちに段ボール製ピストルの作り方を教えた。

 子どもたちは、切り込みの入った段ボールからピストルのパーツを取り外し、段ボールの裏表を確認しながらパーツを接着剤で取り付けた。接着剤が段ボールからはみ出さないように、量を調節しながら丁寧にパーツを接着。完成させたピストルは輪ゴムを引っ掛けて飛ばせるようになっており、子どもたちは輪ゴムを飛ばして満足した様子を見せていた。

 矢本西小3年の斎藤優心君(9)は「細かくて大変だったけど、うまく作れたからよかった」と語った。

 もう一つの班は、自然成分を材料にした環境に優しいせっけんの作り方を三陸石鹸(せっけん)工房「KURIYA」(女川町女川浜)の指導で習った。


■原子力PRセンター/発電の仕組みに関心

 塚浜にある女川原子力PRセンターを訪れた子どもたちは、原子力発電の仕組みや日本のエネルギーの自給率などについて説明を受けた。火力発電などに必要な資源は限りがあること、風力や太陽光などの発電は天候に左右されやすいということ、発電方法によって二酸化炭素の排出量が違うことを学んだ。

 原子力発電の仕組みを紹介するブースでは、やかんを原子炉に、風車を発電機のタービンに例えて説明を受け、子どもたちは納得した表情を見せていた。子どもたちが特に関心を寄せていたのは原子炉建屋の構造で、実際に使われているものと同じ太さの鉄筋を目にして「頑丈そう」「重そう」などとそれぞれ感想を口にしていた。

 矢本西小5年の西潟愛美さん(10)は「電気がつくられる仕組みが分かった。家の電気も大切に使おうと思った」と話した。

 参加者はこの後、東北電力女川原子力発電所敷地内を見学し、建設中の海抜29メートルの防潮堤を見学したほか、電源喪失時の電源確保対策などの説明を受け、同発電所の安全対策に理解を深めた。


■クルージング/湾内の景観に感激

 塚浜港から「潮プランニング」(同町鷲神浜)の高速船に乗り込んだ参加者たちは、女川湾のクルージングを体験。女川湾に浮かぶ島々を見たり、海側から東北電力女川原子力発電所を眺めたりし、約1時間のクルージングを楽しんだ。

 ガイドから東日本大震災前後の女川湾の状況、女川湾で行われているギンザケの養殖やイワシの定置網などの説明を聞いた。

 クルージングでは子どもたちが楽しみにしていたウミネコの餌付けも行われた。配布されたスナック菓子を手に取り、近づいてくるウミネコに怖がりながらも餌付けをしていた。

 矢本西小3年の鹿野真央さん(8)は「テレビで見るようなイメージとは少し違って怖かったけど、食べてくれてうれしかった」と満足した表情を見せた。

 矢本東小3年の西潟夏姫さん(9)は「女川湾は小さな島もあって景色がきれいだった」と話した。


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