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2018.03.17

石巻雲雀野発電所で竣工式 石炭・バイオマス混焼、国内最大規模

営業運転を始めた石巻雲雀野発電所

 日本製紙石巻エネルギーセンター(石巻市南光町2丁目)が同市雲雀野2丁目に建設した「石巻雲雀野発電所」で、営業運転開始に伴う施設竣工(しゅんこう)式が16日あった。石炭・バイオマス混焼の発電方式では、発電出力14万9000キロワット、30万世帯分に当たる国内最大規模。首都圏に供給し、年間百数十億円の売り上げを見込む。

 従業員は、関連企業を含め石巻地方を中心に100人規模で採用するなど、東日本大震災からの地元経済の復興や雇用創出が期待される。

 日本製紙石巻エネルギーセンターは、日本製紙と三菱商事パワーが株主となり2015年5月に設立。石巻市雲雀野の臨海工業地域の敷地で15年11月に施設整備に着手し、昨年9月以降の試運転を経て、今月1日に本格稼働に移った。

 総事業費は約440億円。ミクロン単位まで粉砕する石炭ミルと、木質ペレットを効率的に砕くバイオマス専用ミルの2種類の設備を整え、最高混焼比率を実現。微粉炭バーナー、再熱式ボイラー、再熱再生式蒸気タービンなどの最先端の設備で供給安定性を確保した。

 中央操作室では、発電所内に設けた多数のセンサーやカメラなどで集中管理。状況変化に最適に対応できるよう、自動制御システムなどを構築して安全性を高めている。

 燃料の木質ペレットはカナダやベトナム、石炭はオーストラリア産を使用。県内からは、従来放置されていた間伐材や端材の木材の未利用材を調達して有効活用しながら、林業や山村地域の活性化につなげる。

 式には、県、石巻市、地元町内会、関連企業、施工業者ら150人が出席。センターの東藤芳臣社長は「地域に誇れる発電所として、震災復興がまだ道半ばの石巻圏域の発展に向けて事業を推進していく」と述べた。

 日本製紙の馬城文雄社長は取材に「グループの基幹工場がある石巻には特別な思いがあり、エネルギー事業の立ち上げを力強く感じる。燃料搬入など立地的にも石巻は優れており、事業を通して地域貢献を進めていく」と語った。

 火力発電については、地球温暖化対策など環境配慮も重視されるが、同発電所は99.9%が水蒸気で、煙はほとんど出ない。排出ガス内に含まれる窒素酸化物はアンモニアを用いて窒素と水蒸気の無害物質に分解するという、国内では信頼性の高い方式を採用した。

 大気汚染や酸性雨の原因物質となる硫黄酸化物を、排煙脱硫装置で吸収除去。ばいじんを捕集できる高性能の電気集じん機の導入など最新設備で対応し、高さ100メートルの排気筒で外部に排出する。

 発電所で使用する水は、石巻工場の水を再利用し、新たな水源が不要。使い終えた後は再び工場に戻し、適切に排水処理するという。


※関連記事
「石巻・雲雀野に発電設備起工 2018年の運転開始目指す(2015.11.27)」
http://ishinomaki.kahoku.co.jp/news/2015/11/20151127t13009.htm
「日本製紙が発電事業 石巻工場隣接に計画(2014.04.15)」
http://ishinomaki.kahoku.co.jp/news/2014/04/20140415t13011.htm


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