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2018.02.18

冬季五輪・フィギュア 羽生連覇 「バンザイ」石巻も祝福

石巻中央公民館でPV。「金メダルを獲得して」と、大画面に映し出される羽生選手に声援を送った=石巻中央公民館

羽生選手の演技を見守る渋谷さん(中央)ら

 平昌冬季五輪フィギュアスケート男子フリープログラムが17日行われ、羽生結弦選手(23)=ANA、東北高出=が金メダルを獲得し、男子で66年ぶりの連覇を果たした。

 中学時代と前回のソチ五輪後に訪れている、東日本大震災の最大被災地・石巻では、市民らファンがテレビやパブリックビューイング(PV)で応援。けがから復活した勇姿に感動を受け、歓喜に沸いたほか、涙を流しながら快挙を喜び合っていた。

<中継、100人見守る>

 石巻市石巻中央公民館で開かれた石恋博覧会(石巻復興支援ネットワーク主催)では、羽生選手の活躍を見ようと、急きょPVが開設された。

 イベント参加者ら約100人が陣取り、大型スクリーンに映った中継を固唾(かたず)をのんで見守った。羽生選手が登場し、ジャンプが成功すると「よし」「頑張れ」と声援を送った。

 羽生選手の金メダルが確定すると「バンザイ」「バンザイ」と歓声を上げて喜び合ったほか、感動のあまり涙ぐむ人もいた。

 同市蛇田の主婦渡辺純子さん(64)は「けがを乗り越えての金メダルに勇気づけられました。感動しました」と、歴史的瞬間に興奮気味だった。

 同市の50代主婦は「素晴らしいの一言。自分のことのようにうれしいです」と満面の笑みを見せていた。

<いつか教えに来て>

 羽生選手が中学時代に練習で訪れていた、石巻地方唯一のアイススケートリンクがある「プレナミヤギ」(石巻市不動町2丁目)では、家族連れなど利用者約20人が施設内のテレビで演技を観戦し、メダル獲得を祈った。

 演技が終わり、金メダルが決まると、笑顔で拍手し、喜びを分かち合った。

 友人と訪れていた東松島市矢本西小4年の庄子愛詩(いとし)さん(9)は「堂々とした姿が格好良かった。けがを乗り越えて世界一になったことがすごい。機会があったらぜひ、スケートを教えに石巻に来てほしい」と希望していた。

 羽生選手が競技の拠点としていたアイスリンク仙台(仙台市泉区)のコーチがプレナミヤギに指導に来ていた縁で、中学時代に石巻地方の子どもたちと同じリンクで滑り、スピンやジャンプをするなどして交流を深めていたという。

<4年前来店の食堂「力もらった」>

 2014年ソチ五輪で金メダルに輝いてから約4カ月後に来店し、石巻五目焼きそばを食べた石巻市双葉町の飲食店「東京屋食堂」でも、66年ぶりの連覇に沸いた。

 羽生選手の滑走が始まると、店内にあるテレビ画面に店主の渋谷明彦さん(57)と従業員らの視線が集まった。静かに見守りつつ、ジャンプを決める度に「よし!」という声と拍手が沸き起こった。

 バランスを崩した場面があったものの、負傷していた右足で耐え抜いた。苦しみを乗り越え、再び頂点に立った羽生選手に、渋谷さんは「うれしい。よく踏ん張ったと思う。プレッシャーに打ち勝つ姿にまた勇気をもらえた」と喜びを語った。

 「黒縁眼鏡のTシャツ姿の青年で、初めは気付かなかった」と来店時を振り返る渋谷さん。「もしかして羽生君?」と本人に尋ねると、昼時で混雑していた店内は騒然とし、サインや記念撮影を求める人であふれた。

 嫌な顔一つせず誠実に対応する姿に感心し、一気にファンになった渋谷さんは「仙台出身で身近に感じた。東日本大震災で(店舗兼自宅を失うなど)嫌なことがたくさんあったけれど、羽生君からすごくパワーをもらった」と感謝する。

 店にはその後、県内外のみならず、中国や韓国、米国など国外からもファンが訪れる“聖地”となった。

 「世界の羽生君なのでなかなか来られないとは思うが、近くまで来たらぜひまた寄ってほしい」と再会の日を夢見ている。


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