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2018.02.13

防潮堤整備・表浜港 県、「計画通り」着工へ 強行に疑問の声も

防潮堤の整備計画などが説明された意見交換会。出席者はまばらだった

 東日本大震災で被災した石巻市の表浜港の防潮堤整備について県は10日、県漁協表浜支所で地元住民を対象に意見交換会を開いた。

 県は、地元住民の意見を把握するために賛否を問う意向調査を実施する予定だったが、「住民の総意が得られた」として撤回。計画通り海抜6メートル、総延長約700メートルの防潮堤建設に着手する方針を示した。

 計画を強行する県の姿勢に、一部住民から「合意とは思っていない」と、疑問の声が上がっている。

 意見交換会には住民ら12人が出席。県は冒頭、反対意見を踏まえ景観に配慮し、防潮堤を一部緑化するなどの整備計画案を提示。その上で、小渕浜、給分浜の全世帯と、表浜港を利用する漁業者の計約170世帯を対象に防潮堤計画の賛否を問うアンケートの実施概要を説明した。

 しかし、出席した本木忠一県議会建設企業委員長が「アンケートは浜を分断する。避けるべきだ」と繰り返し批判。県の担当者が同意し、実施方針を急きょ撤回した。

 意見交換会は本年度3回目。これまで2回の会合は出席者が少なく、地元の総意を把握しかねるとして、防潮堤に関して県内で初めて住民のアンケートを予定していた。

 住民からは、「津波の度に被害を受けるのでは困る」と早急な整備を求める声と、「海抜6メートルでは景観を損なう」「必要性は理解するが、高さを下げてほしい」などの反対意見が出た。

 県は「6メートルの基準は変えられない」と強調した。

 県港湾課の小野潤哉技術補佐は、取材に対し「納得はされていないが理解は得られた。浜の分断は避けたい」と主張。「現計画で整備を進め、景観の影響を受ける民宿と個別に相談する」とした。

 小渕浜の大沢俊雄行政区長(66)は「言葉がない。県に押し切られた。これまでの意見交換会は何だったのか」と話した。

 民宿を営む小池豊一さん(62)は「緑化した防潮堤の草刈りなどの維持管理は誰がやるのか」と疑問を呈した。

 表浜港の防潮堤は2020年度末までの完成を目指す。着工時期は未定。


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「防潮堤引き下げへ 震災後の地盤隆起分 石巻、東松島で22カ所(2017.03.04)」
http://ishinomaki.kahoku.co.jp/news/2017/03/20170304t13003.htm


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