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2018.01.10

石巻経済界「新年に懸ける」 賀詞交歓会でインタビュー

新年賀詞交歓会で地域経済の見通しを語り合う企業経営者ら=5日、石巻グランドホテル

 石巻経済界の2018年が始動した。人口流出や少子高齢化など地域課題が山積する中で、重要性を増す観光産業や基幹となる水産業の再興、新時代に向けた経営プラン導入など、企業経営者は戦略を練る。

 5日にあった石巻市、石巻商工会議所主催の新年賀詞交歓会は、東日本大震災後最多の出席者で盛り上がり、新年に懸ける意気込みの強さを示した。石巻地域の企業、産業団体のかじ取り役にこの1年の抱負や展望を聞いた。

 地域経済振興に観光が果たす役割は大きい。昨年は総合芸術祭「リボーン・アート・フェスティバル」が石巻市半島部を中心に開催され、目標の20万人を大きく上回る26万人が訪れ、誘客効果を発揮した。

 今年は石巻港に大型客船の相次ぐ入港が予定されるが、「(リボーン・アート・フェスティバルのような)長期に及ぶ大型イベントはなく、知恵を出し合いさまざまな企画を練ることが必要だ」と指摘するのは石巻観光協会の後藤宗徳会長。恒例となった「ツール・ド・東北」を踏まえ、「サイクルツーリズムが高まり、石巻地方を訪れるサイクリストは多い。さらにインバウンドの浸透や、20年の東京五輪・パラリンピックの開催に向けて外国人観光客の増加が見込まれる。観光産業は一朝一夕では成り立たず、外国人客の受け皿を整備するなどバージョンを一つ一つ増やしていくことが重要だ」と説く。

 石巻市震災復興基本計画・発展期の初年度に当たる18年度は、地域の価値を高めて震災前の活力を取り戻す重要な時期となる。

 昨年、9年ぶりに水揚げ額が200億円を突破し震災後最高額となった石巻魚市場の須能邦雄社長は「間もなく震災丸7年を迎えるが、各種支援といった依存から脱却して地域経済の自立の必要性が高まる1年になる」と見通す。「好調な水揚げの背景には、高鮮度での販売や付加価値、業務態勢の充実など自助努力があり、今年は期待感がある。ギンザケ、金華さばの高級ブランド化も奏功し、相撲に例えるなら土俵は完成した。今後は短期、中期、長期とバランスの良い的確な経営戦略を展開したい」と意気込む。

 石巻信用金庫は今春、震災で被災した門脇支店を新蛇田地区に移転し「あゆみ野支店」としてリスタートする。明石圭生理事長は「新市街地の金融ニーズの対応はもちろん、経営相談、物産展示、子育てなど総合拠点施設として、地域の活気を見いだす場にしたい」とした上で、「地域創生や、活発化する起業などの金融ニーズを的確に捉えて、お客さま第一主義で事業を推進する」との姿勢を示す。

 創業の機運は女性も高い。石巻商工会議所女性会の木村美保子会長は「(女性も)努力を重ねて企業経営の中でアクションを起こすことが重要だ。将来の地域経済を担う次世代の人材育成も重視していく」と先を見据える。

 自動運転など自動車業界の急激な技術革新の波は地方に押し寄せる。車の修理などを手掛ける石巻市元倉の小松自動車工業の小松憲二社長は「電気、水素を燃料とする自動車に対応し、整備する側も研修会を重ねて知識と技術を習得しなければ、お客さまとの信頼関係は構築できない」と新たな時代に即応した業務体制の確立をキーワードに挙げた。


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「新年賀詞交歓会で経済自立へ結束誓う 石巻市、石巻商議所(2018.01.07)」
http://ishinomaki.kahoku.co.jp/news/2018/01/20180107t13001.htm


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