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2017.12.06

伝統の焼きハゼ最盛期 榊さん夫妻、作業20日ごろまで 石巻

震災を乗り越え、伝統の製法を受け継ぐ榊さん夫妻

 東日本大震災で甚大な被害を受けた石巻市長面地区で、伝統の焼きハゼ作りが最盛期を迎えている。地域食材のハゼに手間をかけて加工した逸品は、正月の食卓に欠かせない雑煮のうま味を引き立てる。

 長面地区で唯一、焼きハゼを作っている3代目の榊正吾さん(74)と照子さん(73)夫妻は、祖父の代から受け継いで100年近くになる。震災復旧工事の関係で、長い歴史に幕を閉じる作業になるかもしれない一抹の寂しさを感じつつ、仕事に没頭する。

 榊さん夫妻は、震災で自宅と作業場、道具を流失したが、スローフードの団体(仙台市)から支援を受け、正吾さんの実家の小屋を作業場にして2011年12月に再出発を果たした。

 住まいの仮設住宅を早朝に出発し、長面浦に仕掛けた刺し網でハゼを水揚げする。1匹ずつ丁寧に竹串に刺し、じっくりといろりで焼き上げる。焼き目が付いたハゼは稲わらでつなぎ、1週間ほど乾燥させ煙でいぶす。光沢が出てべっ甲色になった焼きハゼは、生臭さがない上品なだしのもとになる。

 今年は20日ごろまで作業し、石巻市内の乾物店や石巻市小船越の道の駅「上品の郷」などで販売する予定だ。

 尾の崎橋の災害復旧工事により作業場を立ち退くため、焼きハゼ作りは今年が最後になる可能性があるという。

 「もっと続けたいのが本音。でも作業場を移転してまで続けるかとなると年齢的に厳しい。仕方がない」と正吾さん。

 照子さんは「震災で一時はやめようと思ったが、こうして7年も続けられた。いい潮時」と幕引きを覚悟している。


※関連記事
「焼きハゼ作り継続 震災で壊滅的被害、石巻・長面の榊さん(2011.12.18)」
http://ishinomaki.kahoku.co.jp/archives/2011/12/i/111218i-haze.html


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