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2017.09.13

「石巻おでん」開発へ 伝統の練り物や地元食材を活用

石巻おでんプロジェクトに関心を示す事業説明会の出席者たち

 水産加工が盛んな石巻市を、おでんで売り出そうというユニークなプロジェクトが始動する。

 石巻商工会議所で26日、商品などの発表会を開く。

 全国かまぼこ連合会(東京都)によると、石巻は、多様なちくわの一つ「ぼたんちくわ」の発祥の地とされ、おでんには欠かせない練り物と深い関わりを持つ。近年は製造業者が減少しているが、伝統の食材にスポットを当て「石巻おでん」を開発し、産業や地域の振興、観光客誘致につなげたいと関係者は意気込む。

 プロジェクトを進めるのは、2016年に設立した産学・異業種連携による石巻フードツーリズム研究会(会長・須能邦雄石巻魚市場社長)。おでん部会(部会長・平塚隆一郎山徳平塚水産社長)を組織し、本格的に取り組む。

 石巻の焼きちくわの生産は1904年に始まり、かつては66以上の製造業者があった。しかし、需要の高止まりや大手メーカーの参入、震災などが追い打ちをかけ、製造を継続しているのは3社に激減した。

 練り物製品についても、2015年の生産量は約4580トン、生産額は約60億円で、震災前の09年(数量約9600トン、金額約66億円)より落ち込み、先細り傾向にある。

 同会はこれまで着地型観光の試験事業を行い石巻を紹介してきたが、参加者は「食」に関心を寄せており、飲食や購買が地域の経済効果を高めると判断。石巻の伝統的な練り物の歴史にスポットを当てた「石巻おでん」を開発し、産業復興や地域活性化を目指す。

 「石巻おでん」は、地のものを季節に応じて煮込んだり、焼いたり、揚げたりと、自由な発想で食べることをイメージした。石巻圏域の製造業者が伝承する、焼き上がりの焦げ目がボタンの花のように鮮やかな「ぼたんちくわ」の存在感も高める。

 石巻おでんの飲食店版、商品版、アレンジ版も設定。圏域で生産された水産物や農産物、練り物などの加工品の複数使用によるおでん、おでんカレーといった料理、調味料などを認定する。商品パッケージ用のマーク、取扱店ステッカーなども製作する。

 先月28日には、事業説明会を石巻商工会議所で開催。事務局の石原慎士石巻専修大経営学部教授がプロジェクトを説明する中で、「地元企業が持つ知恵や技術を生かし、新たな石巻の食を開発していく。交流人口拡大にもつながる」と強調した。


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