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2017.08.26

「いしのまき演劇祭」に向け、はや熱気 劇団関係者ら会場探し

東松島市の蔵しっくパークを訪れた、うさぎストライプの(前列左から)菊池さん、大池さん、(後列左から)金澤さん、西さん

ポスターやチラシ作成のための撮影も行われた。JR矢本駅前でポーズをとる菊池さん

 11月に石巻市を中心に開催される「いしのまき演劇祭」。既に県内外から会場探しなどを目的に訪れる演劇関係者らで、街中は熱を帯びている。

 先日は、東京から「うさぎストライプ」のメンバーが2泊3日でやって来た。街中を歩き回り、石巻地方の空気や風を感じたり、歴史や風土を学んだり、市民と触れ合ったりして、東日本大震災の被災地から演劇を発信する意義を、あらためて見つめ直していた。

 うさぎストライプは2010年、劇作家・演出家の大池容子さんと女優の菊池佳南さん、小瀧万梨子さんらで結成。3人とも平田オリザさん主宰の劇団「青年団」の団員。岩沼市出身の菊池さんは、石巻市出身の芝原弘さんが立ち上げた「コマイぬ」の一員でもあり、被災地での読み芝居にも取り組んでいる。

 今回、東京から訪れたのは大池さんと菊池さん、青年団制作の金澤昭さん、ブランディング・宣伝美術を担う運営メンバーの西泰宏さんの4人。全員30歳と若手演劇人たちだ。

 目的は11月18、19の両日に上演するための会場探し。石巻市内のギャラリーや東松島市の蔵しっくパークなどを見て回った。

 昨年に始まったいしのまき演劇祭の特徴は、会場が分散していること。主な文化施設が津波で被災したためで、昨年も空き店舗を利用した劇団があった。あるもので、自分たちの演劇にふさわしい“小屋”に変えて上演。これが逆に街中に新しい演劇文化の空気をつくりだしている。

 大池さんたちも間取りや広さなどをチェック、会場から作品の構想やイメージを膨らませていた。

 会場探しと同時に、ポスターやチラシに使う写真を菊池さんをモデルに、JR矢本駅前や国道45号の歩道などで撮影も行った。地元の街並みや風景を取り入れることで、いしのまき演劇祭をPRするためだ。

 菊池さんは「東京で出会った劇団の仲間たちが、石巻を楽しんでくれたことが何よりうれしかった。11月にまた作品を携えて訪れる時には、演劇を通じてさらに多くの人と同じ空気を共有できたらいい」と語る。

 大池さんは「東京にいると、震災の被害を受けた土地というイメージが強くなってしまうが、街を歩いたり店の人の話を聞いたりして、石巻はもともと文化的なものが根付いている土地なんだと、認識を新たにした。生活の一部として文化に触れてきた石巻の人たちに楽しんでいただけるよう自分が面白いと思えるものを全力でつくるしかないと思っている」と、創作意欲をかきたてていた。

 いしのまき演劇祭に参加する作品は、菊池さんの一人芝居。東京に出てアイドルになることを夢見ていた中年女性が、その夢に破れて、毎週のように地下アイドルのライブに通う物語になるという。

 大池さんは「宮城に生まれた彼女と一緒につくっていきたい。自分でもどのような作品が生まれるのか楽しみ」と話す。

   ◇

 第2回いしのまき演劇祭(実行委員会主催)は、11月3〜26日の約1カ月間、土・日曜、祝日を中心に石巻市と東松島市で開催される。

 地元からは、いしのまき市民劇団「夢まき座」(3、4日)、劇団「スイミーはまだ旅の途中」(25、26日)が参加。

 県内外からは名取リーディングクラブ・ファミリーツリー(5日)、仙台の演劇企画集団LondonPANDA(11、12日)、東京のうさぎストライプ(18、19日)、東京・石巻のコマイぬ(23日)に加えて、新たに東京のFebLabo(フェブラボ、上演日未定)の参加が決まった。

 計7団体が秋の街中を演劇祭で彩る。

◆いしのまき演劇祭 https://www.facebook.com/i.engekisai/


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