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2017.05.20

“網地島米”作り本腰 移住の鎌田さん開墾、3年目の田植え

島に復活した水田で田植えをする島民

 40年以上前に水田が姿を消した石巻市の離島・網地島で、小さいながら水田が復活した。東日本大震災後、島に移住した鎌田正裕さん(64)が、荒地を開墾。今年で3年目となる田植えが17日、島民らが参加して行われた。

 網地島にはかつて棚田が並んでいたが、減反政策により1970年代に転作が進むなどして、水田はなくなったという。

 鎌田さんは「昔コメを作っていたのなら、今もできるはず」と奮起。2014年から、かつて水田だった土地を借り、木を切り倒し、草を刈るなどして約40平方メートルを水田に戻した。

 東京で会社員だった鎌田さんは、島に住むまでコメ作りの経験はなかった。15年の収穫量はわずかだったが、16年は約5キロのコメを収穫。コメは島の長渡(ふたわたし)地区にある雷神社に奉納した。今年は昨年以上の収穫を期待する。

 鎌田さんは12年、震災ボランティアで女川町に入り、網地島を知った。島の暮らしが気に入って、13年から島に通い、15年に住民票を島に移した。友人らと共同で購入した古民家に1人で住む。

 17日の田植えは知人らが協力し、苗を手で植えていった。

 初めて田植えを体験した島民の阿部邦美さん(57)は「大変だったが、面白かった。収穫が楽しみ」と声を弾ませた。

 鎌田さんに土地を貸した網地島郵便局長高橋秀一郎さん(58)は「今はジャングルのようになってしまったが、昔は一帯がほとんど田んぼだった。田んぼから海が見え、光景が美しかった」と懐かしむ。

 鎌田さんは「いずれは田んぼをもっと広げたい」と話す。

 網地島の人口はピーク時に3000人を超えていたが、今は約350人だという。


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