NEWS 石巻かほく

このエントリーをはてなブックマークに追加
2017.05.12

観賞記>劇団うさぎストライプ 11月、いしのまき演劇祭参加

こまばアゴラ劇場前で。(左から)コマイぬの芝原さん、菊池さんと「バージン・ブルース」を演出した大池さん

「バージン・ブルース」終演後のロビーで。(左から)志賀さん、大池さん、中丸さん、小瀧さん

 コマイぬの役者、芝原弘さん(35)=石巻市出身=と菊池佳南さん(30)=岩沼市出身=の案内で、こまばアゴラ劇場に初めて足を運んだ。東京・渋谷から京王井の頭線に乗って駒場東大前駅で下車、歩いて約3分、閑静な住宅街にあった。(久野義文)

   ◇

 7日の日曜、「バージン・ブルース」(作・演出:うさぎストライプ 大池容子さん)の昼公演に、ファンが続々詰め掛けていた。

 主な登場人物は2人のお父さん(志賀廣太郎さん、中丸新将さん)と娘1人(小瀧万梨子さん)。お母さんがいない、おかしな設定だ。ナンセンスな世界観は赤塚不二夫の世界に通じるものがあった。

 変わったところがある人たちの、おかしくてちょっぴり切ない話が娘の結婚披露宴を前に展開する。しかも志賀お父さんの走馬燈として描写、シュールな世界に引き込む。

 が、七色仮面やエイトマンが、憧れのヒーローだったという志賀お父さんのセリフを聞いたとたん、変わって見えた人たちが一気に身近な存在になった。娘のために生きてきたおかしなお父さんたちの物語は、“普通”と思っている私たちの物語でもあった。

 お涙頂戴式にできる家族の話を笑いにして見せたところは、作・演出の大池さんの感性か。菊池さんと同世代という若さにびっくり。劇中に使用される中島みゆきの「糸」やピーター・ポール&マリーの「天使のハンマー」、戸川純の「バージンブルース」などがまた効果的。これも大池さんのセンスか。

 ベテラン俳優2人の息の合ったやり取りが最高。セリフから立ち上がっていく世界観に魅せられた。驚いたことに共演はこれが初めて、中丸さんの希望で実現したという。2人のベテランに尻込みすることなく、突っ込みを入れる小瀧さんは中性的な魅力があり、おかしな家族ドラマをさらに妙なものにしていた。

 実は菊池さん、大池さん、小瀧さんの3人は平田オリザさん(こまばアゴラ劇場芸術総監督)が主宰する「青年団」に所属する団員でもある。しかも「うさぎストライプ」を結成し、活動する仲間。

 その、うさぎストライプの「いしのまき演劇祭」(11月開催)への参加が決まった。大池さんは「これからどんな作品を石巻に持っていくか練りたい」と、演劇祭参加を楽しみにする。

 終演後、俳優の半海一晃さん(石巻市出身)が駆け付けて合流。楽屋は志賀さん、中丸さんに、半海さんが加わり、舞台での失敗談や役者にまつわるエピソードで大盛り上がり。コマイぬの2人も、大先輩たちの貴重な話に興味深げに耳を傾けていた。

 志賀さんからは「コマイぬをよろしく」と、あいさつされた。

 東京のアゴラで石巻の演劇祭が話題になる。なんか、とても素敵なことが起きている。

   ◇

 「バージン・ブルース」は21日まで。連絡先は03(3467)2743。

■うさぎストライプと親父ブルースブラザーズ「バージン・ブルース」 こまばアゴラ劇場
http://www.komaba-agora.com/play/4425


スポンサーリンク

ページの先頭に戻る