NEWS 石巻かほく

このエントリーをはてなブックマークに追加
2017.04.21

石巻かほく創刊37周年記念特集>地域貢献 企業や団体とコラボ推進

ペッパー活用のデモンストレーションを行う石巻専修大の学生=3月6日、石巻専修大

ペッパーを活用するプログラミングに取り組む石巻工高土木システム科の生徒

複数台のペッパーを用いたコミュニケーションの研究に意欲を燃やす石巻工高電気部の部員

 石巻地方に大きな被害をもたらした東日本大震災から6年余り。震災の風化が懸念される中で被災地では今なお、多くの企業や団体、NPOなどが支援活動に取り組んでいる。あるいは地域の課題を発掘し、その解決策を探っている。

 本年度、三陸河北新報社はそうした企業や団体、NPOと積極的に連携し、協働を深める。コラボレーション(共同作業)をしながら地域に貢献する紙面をお届けする。

<被災地の課題解決、取り組み紹介>

 三陸河北新報社は本年度、被災地で課題解決に取り組むソフトバンクグループ(東京)とコラボレーションを進める。

 同グループがCSR(企業の社会的責任)活動の一環として人型ロボット「Pepper(ペッパー)」を活用し、石巻専修大と取り組む社会貢献プログラムについて紙面で定期的に紹介する。

 ソフトバンクグループが地域メディアと連携するのは初めてで、池田昌人CSRグループマネジャーは「地域への情報発信力を高めるため、連携は大きな意義がある。取り組みや思いを地域で共有したい」と期待する。

 同グループと石巻専修大は本年度、大学生と地元の高校生がペッパーを活用し、地域活性化に取り組む産学連携プロジェクトを始めた。実践的なプログラミングを学び、地域の人材育成を目指している。

 ソフトバンクグループはペッパー計30台を、連携プロジェクトに参加する石巻専修大と石巻工高、石巻商高、石巻桜坂高に4月から3年間、無償で貸し出している。学生と生徒は、震災伝承や防災教育などの分野でペッパーの活用を考える。

 「石巻かほく」紙面では、大学生や高校生たちの活動や思い、夢などを定期的に取り上げる。大学生や高校生の活動を伝えることで、若者を励ますとともに大学や企業の取り組みを地域で分かち合うことにつなげる。

 池田CSRグループマネジャーは、石巻専修大との連携プロジェクトについて「地域が元気になるには、若者の教育が大切だ。プロジェクトの成功、失敗にかかわらず、彼らが経験を次に生かせればいい。諦めずに行動する若い人が地元から出てきてほしい」と話す。

 ソフトバンクは4月、仙台市青葉区にCSR統括部の分室を開設。地域に根付いた活動を展開し、社会貢献に生かす。「石巻かほく」とのコラボにより、地域への発信力を高め、活動を広く伝える。


■石巻工高土木システム科、防災教育アプリ開発

 石巻工高には計7台のペッパーが貸し出された。ペッパー15台を借り受けた石巻専修大と共同で、アプリ開発などに取り組む。

 石巻工高土木システム科の3年生は「課題研究」という授業で、ペッパーの活用を研究する。取り組むのは、地域貢献班の12人。小中学生向けの出前授業で使う防災教育のコンテンツを開発する。

 生徒たちは4月から、ペッパーが話す内容などをパソコンで入力する作業を進める。「バイバイ」と話し掛けると「じゃあね」と答えるようプログラミングするなど、小中学生との問答を想定している。

 安海優太さん(17)は小学6年になる春、東日本大震災で一つ年上の兄を津波で亡くした。「自分も津波に流されたが、助かった。ペッパーを活用し、津波の脅威、避難について小学生に教えるプログラムを考えたい」と抱負を語る。

 板垣光さん(17)は「高校生と小学生の間には、世代の壁がある。ペッパーが間に入って、防災について考えるきっかけになればいい」と言う。星海紀(みずき)さん(17)も「ペッパーをコミュニケーションの触媒として使いたい」と話す。

 生徒たちは「ペッパーは一緒に防災を考えていく仲間のようだ」と語り、6月にも小中学校の出前授業に導入したいという。


■石巻工高電気部、複数台と人で会話を

 石巻工高の電気部は、部活動としてペッパーの活用を学ぶ。部員は24人。部にはペッパー3台が配備され、複数台のペッパーを用いて会話できるアプリなどの開発を目指す。

 観光案内や介護施設などでの活用を想定しているが、複数台のペッパーと人間の関わり合いを探る。部長の2年阿部龍汰さん(16)は「ペッパー同士が漫才をして、そこに人が入っていく状況などは面白い」と想像を膨らませる。

 副部長の2年赤間捷乃(しょうの)さん(16)は「普通の会話だけでなく、友達感覚で会話できるようにしたい」と話す。生徒たちは4月からペッパーに触れたばかりで、現在は基本的な動作を確認する作業を重ねている。

 顧問の木村康弘電気情報科長は「生徒たちの軟らかい頭脳に期待している。どんな場面でペッパーを使うのか、発想が楽しみだ」と語る。

 部員たちは、今年8月に県内で開かれる全国高等学校総合文化祭で、研究の成果を披露しようと張り切っている。


※関連記事
「産学連携 ロボット活用し地域振興 石巻専修大、ソフトバンクG(2017.03.08)」
http://ishinomaki.kahoku.co.jp/news/2017/03/20170308t13004.htm


スポンサーリンク

ページの先頭に戻る