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2017.03.04

防潮堤引き下げへ 震災後の地盤隆起分 石巻、東松島で22カ所

高さ見直し対象の一つになった石巻市の雄勝港伊勢畑・明神地区の工事現場

 県は、東日本大震災で被災し建設計画が進む沿岸部防潮堤のうち、89カ所で地表からの高さを見直す方針を決めた。国土地理院が2月28日に発表した震災後の地盤隆起に関する再測量の結果を受け、基本的に地盤が隆起した分を引き下げる。

 石巻地方は石巻、東松島両市で、計22カ所が見直しの対象となった。

 国土地理院は、震災直後、地盤が急激に沈下したことを踏まえ、2011年10月に公共事業の実施時に高さの基準として使う「水準点」を改定。現在、工事が進められている防潮堤などの高さは、この時の水準点を基に設計されている。

 しかし、その後、衛星利用測位システム(GPS)の観測で継続的な地盤の隆起を各地で確認。国土地理院は正確な高さの基準を提供するため、16年8〜12月にかけて、東北の太平洋沿岸と内陸部の573地点で再測量を行った。主要水準点で、11年3月と比べ最も隆起高が大きかったのは石巻市鮎川の30センチだった。

 県は、再測量に合わせて昨年8月から、海岸を管理する国、各市町と工事の進行状況、周辺のまちづくり事業などとの調整の可否など、高さの見直しが可能な防潮堤の選定を進めてきた。

 県沿岸部で建設が計画される382カ所のうち、1月末時点で完成済みの95カ所と既に計画高に達したものおよび完成済み防潮堤に隣接するものを除いた89カ所を見直しの対象とした。石巻地方は石巻市14カ所、東松島市8カ所が対象となった。

 県河川課によると、対象箇所の具体的な見直し数値(隆起量)は、国土地理院が公表した改定水準点から現場までの測量作業が必要で、確定までは時間を要するという。「現場を進めながらの作業になる。できるだけ早く数値を出したい」(同課)と説明する。

 東京湾を基準とした海面からの高さは変わらないが、見た目の高さは現行計画より低くなる予定。

 石巻地方の見直し対象箇所は次の通り。

【石巻市】
仁斗田海岸、雄勝港(立浜、大浜、伊勢畑・明神、唐桑地区)、表浜港(小渕地区)、荻浜港(有田浜地区)、雄勝漁港(上雄勝、船戸地区)、桃ノ浦漁港(桃ノ浦、蒲原地区)、名振漁港(名振地区)、小淵浜漁港(小淵地区)、折ノ浜漁港(折ノ浜地区)

【東松島市】
長浜海岸、長石海岸、小目軽海岸、二郷田海岸、苔ケ浦海岸、後田U海岸、江の浜海岸、唐戸海岸


※関連記事
「鮎川漁港、かさ上げ後の地盤隆起分撤去へ 震災前の水準に(2016.12.16)」
http://ishinomaki.kahoku.co.jp/news/2016/12/20161216t13011.htm


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