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2017.01.01

新たな一歩 石巻地方に新校舎誕生/東松島市、女川町

鳴瀬未来中新校舎完成を心待ちにして勉強に励む1年生

宮野森小新校舎の職員室に机を運び込む引っ越し業者ら

女川小・中一貫校の完成イメージ図

■鳴瀬未来中(東松島市)/完成10月、自然と共生

 鳴瀬一中、鳴瀬二中が統合し、2013年4月に開校。現在、旧鳴瀬一中校舎で学校生活を送る。新校舎は野蒜北部丘陵地区から1キロほど離れた野蒜中下地区に建設し、10月に完成、18年1月の使用開始を予定している。

 3.1ヘクタールの敷地に鉄筋コンクリート一部4階建ての校舎を建設。旧校舎に比べ、1.7倍も広くなる。豊かな森の環境を取り入れるために山あいに面して配置。理科室をはじめ、技術室、美術室の特別教室を備える。

 体育施設・地域コミュニティー、普通教室・管理部門、自然共生の三つのゾーンも計画。自然共生ゾーンには森の工房、森の音楽堂、野生学習スペースを設け、総合的な学習の充実を図る。

 市は通学に配慮。市道台前・亀岡線から新校舎までの約780メートルについては車道に加え両側に自転車通行帯、片側に歩道を設置する計画。防犯灯の設置も検討している。

 15年度は、県内の中学校では初めてコミュニティ・スクールを導入。「地域とともにある学校」を目指して、学校、保護者、地域住民が知恵を出し合い学校運営に携わった。母体となるのが学校運営協議会の委員12人、事務局、市教委の計19人。年4回、学校を訪れ、学習、生徒指導などについて報告を受けるほか、より良い学校運営のための意見も交わしている。

 職場体験のカリキュラムでは、編成した地域活動サポート班の委員がコーディネーターとなり、住民、保護者がサポーターとして協力した。委員からは「漁業について興味、関心を持ってくれたことがうれしかった」「地元の産業について学ぶ機会があることは古里に対する愛情が深まり、後継者の育成にもつながる」という声が上がった。


■宮野森小(東松島市)/県内初オール木造、9日落成

 野蒜、宮戸の両小が統合し、2016年4月に開校した。新校舎は野蒜北部丘陵地区(野蒜ケ丘)に昨年12月20日に完成。28日までに鳴瀬庁舎そばの仮設校舎からの引っ越しを済ませ、9日に竣工式・落成式が行われる。

 「特に野蒜小出身の6年生は震災があった11年に入学して以来、仮教室や仮設校舎で学校生活を送ってきた。わずか2カ月余りでも新校舎で過ごし、卒業式を迎えられるよう準備を進めてきた」と市教委。

 屋内運動場を含め県内初となるオール木造の新校舎は、福島県産をはじめ、宮城、青森など7県から原木5364本を確保(一部土台のヒノキも含む)。良質なスギをふんだんに使用し、ぬくもりが随所に感じられるデザインに仕上がった。

 1.6ヘクタールを超える敷地内には、特別教室棟、図書室棟、管理棟、教室棟、プール付属棟などが入る校舎と屋内運動場棟が建つ。どちらも集成材を使わない無垢材の美しさが際立った造りになっている。各棟を渡り廊下で結び、児童の移動がコンパクトになる“回遊動線”を意識できるようにした上、各教室の床下には冷暖房を完備した。

 16年度は市内の小学校では初めて1、2年生を対象にした研究教科に生活科を設定。「地域の人々や自然、古里を知る」をテーマに、サツマイモの収穫や奥松島縄文村歴史資料館での校外学習などさまざまな体験活動を展開し、地域との一体感をつくり出している。

 新校舎北側には市と一般財団法人C・W・ニコル・アファンの森財団の連携で整備している「復興の森・森の学校」も控え、自然豊かな教育環境は十分。特色ある学習活動の場としても活用され、さらなるプログラムの充実が図られる。


■女川小・中(女川町)/20年度開校、一貫校へ

 2020年度に開校する。新校舎は20年秋までに堀切山地区に完成する見込みだ。17年度は鉄筋コンクリート4階を予定する校舎や、体育館、プールなどの基本設計・実施設計まで進めるほか、学校教育目標といった教育計画を見直しする。

 17年度は、義務教育期間となる小学校6年、中学校3年を合わせ9年間の指導計画などをより具体的に作成し、合同避難訓練、生徒会・児童会合同の話し合いなども実践する予定。

 中学校教員が専門性を生かして小学校高学年を中心に授業したり、小学校教員が中学の授業に入ったりするなどの交流なども行う。

 町は13年度に女川一・二・四小を女川小に、女川一・二中を女川中に再編。同年9月、将来的に一貫教育を段階的に導入する付帯条件を、町議会全員協議会に提出している。

 村上善司教育長は「小・中学校が1校ずつという町の規模で見ても、一貫教育を生かせる環境だ」と強調。授業交流することで中学入学後の教科担任制への移行をスムーズにし、一貫校開校後は教員同士でも連携して学力向上につなげたい考え。

 小・中連携の学校行事なども予定している。下級生の手本となる上級生も成長するなどの利点があるという。

 町教委は、県内で一貫校を導入している登米市、色麻町、栗原市の3校のほか、埼玉や東京などの先進校も視察。17年度も継続しつつ、一貫校開校に向けた課題を解決すべく、視察内容の検討にも入る方針。

 村上教育長は「まちづくりに寄与する活動をし、地域の皆さんに愛される学校をつくっていきたい」と力を込める。


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