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2016.01.21

震災学習の在り方 石巻地方関係者、中越地震被災地を視察

大崩落現場を保存する「妙見メモリアルパーク」。犠牲者を慰霊する祈りの公園でもあり、献花台が常設されている

 東日本大震災で被災した石巻地方で、震災学習の協働事業体制構築に取り組む官民の関係者らが16、17の両日、新潟県中越地震(2004年10月23日)で大きな被害を受けた長岡、小千谷両市を視察した。

 複数の施設、被災現場などを巡って復興までの軌跡をたどることができる「中越メモリアル回廊」を中心に訪ねた。

 視察は東北大災害科学国際研究所(災害科研)が採択を受け、みらいサポート石巻と実施する文部科学省の「学びによる地域活力活性化プログラム普及・啓発事業」の一環。石巻市、石巻観光協会、NPO法人などから17人が参加した。

 中越メモリアル回廊は、長岡、小千谷両市内に設けた4施設と三つのメモリアルパークで構成。それぞれに「備え」「祈り」「記憶」などのテーマがある。公益社団法人「中越防災安全推進機構」が整備主体で、見学は原則無料。運営は施設によって機構直営とNPO法人とに分かれる。

 視察では、震災の全体像を発信する「長岡震災アーカイブセンターきおくみらい」、記録と記憶を伝承する防災学習の拠点施設「おぢや震災ミュージアムそなえ館」、全村避難を経て山の暮らし再生に取り組む地域の軌跡を伝える「山古志復興交流館おらたる」、震災で生まれた人と人の絆の大切さを伝える「川口きずな館」を見学。

 土砂崩れによる河道閉塞(へいそく)で水没した家屋が残る長岡市山古志地区の「木籠(こごも)メモリアルパーク」、92時間におよぶ救出劇が展開された大崩落現場を保存した小千谷市の「妙見メモリアルパーク」(共に震災遺構)も訪ねた。

 参加者からは、石巻市の複数地域で進められる情報交流館整備に関連し「テーマ別の施設設置は市全体の交流人口増につながる。参考になる」「若い世代がしっかり運営に関わっていて刺激を受けた」などの感想があった。震災遺構の在り方について「山古志地区で聞いた『残していなければ見てもらえない。来てもらえない』という声には共感した」との声もあった。

 「学びによる地域活力活性化プログラム普及・啓発事業」は、公民館など地域の「学びの場」を活用して地域内の連携、交流を図り、震災学習の協働事業体制の構築を目指す。

 同事業での視察は昨年10月の神戸市に次いで2回目。災害科研の佐藤翔輔助教は「石巻における各団体の協働、連携の具体的な形づくりに向け、課題の見える化、共有化を進める」と話した。


※関連記事
「大震災・伝承のかたち〜「阪神」被災地報告(上) 体験学習(2015.11.11)」
http://ishinomaki.kahoku.co.jp/news/2015/11/20151111t13008.htm
「大震災・伝承のかたち〜「阪神」被災地報告(下) 震災遺構(2015.11.12)」
http://ishinomaki.kahoku.co.jp/news/2015/11/20151112t13010.htm


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