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2015.06.20

「サーカス学」 石巻出身の作家・大島さん、本で魅力紹介

サーカスの文化史とも言える大島さん著「<サーカス学>誕生」

 サーカスの魅力を一人でも多くの人に知ってもらいたい。そんな願いから生まれた本が「<サーカス学>誕生 曲芸・クラウン・動物芸の文化誌」である。著者は石巻市出身のノンフィクション作家・大島幹雄さん(61)=横浜市=。

 「サーカス学」と言っても、堅苦しさや難しさは少しもない。と言うのも大島さんの本職が、海外からサーカスや道化師を招へいし日本でプロデュースしているサーカス・プロモーターだからである。サーカスの世界に魅せられ、サーカスと共に歩んできた大島さんならではの、うん蓄と博学による軽妙な語り口で、サーカスという宇宙を縦横無尽に切り開いていく。

 「道」などの映画や美術、文学、ロシア革命といった歴史、さらに神話・伝説などを切り口にした視点が興味深い。「サーカス」を「サーカス学」に引き上げようと試みた楽しい知的な読み物である。「学」は「楽」にも通じる。

 取り上げられているのはサーカスの華であるブランコをはじめ綱渡り、幻のインディアンロープ、竿芸、笑いを誘うクラウン、サーカスに欠かせない人気ものの像や熊、さらに詩人中原中也の詩「サーカス」をめぐる裏話もある。

 サーカスを学問として深く掘り下げる一方、ジャンルを越境していくダイナミズム。大島さんのサーカスへの限りない愛情が「サーカス学」へと昇華させたユニークな1冊だ。

 大島さんは「サーカス入門書とも言える。サーカスは間口が広く、奥が深い。その魅力の一端でも感じ取ってもらえれば」と話す。

 せりか書房発行。定価は2400円(税別)。


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