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2014.02.18

伝統行事「アンバサン」 早期定住願い、すす付け合う 石巻・長面地区

すすの付いた大根を高橋宮司(左)の頬に押し当てる参加者=八雲神社

 石巻市長面地区の北野神社末社「大杉神社」(高橋範英宮司)に300年以上続く奇祭「アンバサン」が16日、現地で行われた。東日本大震災の影響で散り散りになった氏子らが集まり、大漁や豊作、無病息災を祈ってすすを付け合う伝統行事を繰り広げた。

 毎年、2月8日に最も近い日曜日に開催してきたが、ことしは大雪の影響で1週間延期。この日も強風の荒天に見舞われたが、大杉神社のふもとにある八雲神社の社殿内で実施した。

 神事の後、高橋宮司がすすを付けた輪切りの大根を、阿部邦英総代長(66)や氏子らの額や頬に押し当てた。参加者らも、早期復興を願いながら大根ですすを付け合い、黒くなった顔を見て笑い合った。

 集落の方を向き、高橋宮司の発声に合わせ、大きな声で「安波大杉大明神 悪魔をはろうてヨーヤナー」と3回唱和した。祭りの締めくくりには餅まきが行われた。

 長面地区には震災前、約140世帯500人が暮らしていたが、甚大な津波被害を受け、災害危険区域に指定されている。

 阿部総代長は「仮設住宅などで暮らす住民たちが早く定住できるよう祈りを込めた。地区には住めなくなったが、祭りと絆を大切に守っていきたい」と話した。


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