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2014.02.18

津波被災地・奥尻に学ぶ 関係者招きセミナー 防災復興に生かす 石巻

奥尻島の津波災害とその後について学んだ防災復興セミナー=石巻専修大

 東日本大震災からの復興に津波被災地の前例を生かすことを目的とした「防災復興セミナー」が17日、石巻専修大で開かれた。北海道南西沖地震(1993年)の被災地・奥尻町の関係者から話を聞いた。

 地域との関わりを研究する大学経営学部教員有志らの組織「地域活性化研究会」が、地域防災のテーマで開催。石巻地方の復興支援に取り組む団体の関係者や一般市民らが聴講した。

 講師は奥尻町総務課長の竹田彰氏、奥尻消防署員の三浦浩氏、奥尻島観光協会主任の佐野由裕氏。それぞれの立場で、南西沖地震から20年が経過する中で起きた変化や背負った課題などについて述べた。

 竹田氏は「ボランティア活動など体系的な復興支援体制がなかった当時、行政の取り組みだけでは被災者のメンタルケアが行き届かなかった」と振り返った。また行政主導の批判を受けながらも復興施策のスピードを優先せざるを得なかった苦労にも触れた。

 特に、地震後、集落に近い海岸に建設された防潮堤(最大高11.7メートル)については「環境アセスメントもボーリング調査もしないまま3年で造られたが、たとえ10年以上かかっても住民合意を得て進めた方が良かったという思いもある」と、地元自治体職員としての苦悩も述懐した。

 東北の被災地に向け「復興のプロセスが世界に発信されるエリアになるよう願う」とメッセージを送った。

 佐野氏は、観光客の入り込み数が地震から10年後に一時回復したものの再び減少に転じていることを報告。高齢化、過疎化も進む中、過疎化の進行に歯止めをかけるため防災教育推進プログラムを立ち上げたことを紹介した。具体的には、教育旅行で訪れる若者たちだけで避難訓練に取り組んでもらうなど、独自の体験メニューを実施しているという。


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