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2013.09.14

小中学校で不登校深刻化 石巻市内4〜7月延べ280人、68人増(前年同期)

 石巻市内の小中学校で、不登校(30日以上欠席)の児童生徒が2013年度に入ってから増加傾向を示している。石巻市教育委員会のまとめによると、中学校では5月に前年同時期の35人から2倍近い65人の生徒が不登校となるなど深刻な状況。夏休み以降に不登校が増えるケースがあることから学校、家庭などの適切な対応が課題となっている。

市教委、保護者にも理解訴え

 本年度、4月から7月までに不登校となった延べ人数は小学校が39人、中学校が241人で、前年同期に比べそれぞれ5人、63人多くなっている。中学校は6月に84人、7月に88人を数えた。

 夏休み以降は生活サイクルを通学シフトに戻すのに苦労する児童、生徒もいて、例年9月以降は右肩上がりで増えるのが特徴。12年度の9月は小学生が8月の17人から20人、中学生は8月の80人から89人に増えた。

 不登校の理由として市教委学校教育課は「友人関係や学習面での不安が大きな要因として考えられる」と分析。さらに「家庭内の登校刺激の低下、いわゆる子どもに対する後押しがないことも根底に潜んでいる」と指摘している。

 きょうだいで兄(姉)が不登校になると弟(妹)に影響が及ぶ可能性もあるといい、家庭環境、家庭力の重要性を訴えている。

 同市の2009年度から12年度までの不登校者数の推移を見ると、小中学校とも県、全国平均を上回る出現率。12年度の延べ人数は小学校294人(0.58%)、中学校1223人(4.04%)を記録した。

 出現率は児童、生徒100人に対しての数字。小学校は1人未満の数字で軽く考えられがちだが、中学に進学したときに学習環境などになじめなくなる“中1ギャップ”も手伝って、そのまま不登校につながるケースも少なくない。

 市教委学校教育課は「体力、精神的基礎固めとなる小学生の時の対応が重要になる」と注意を促し、学校関係者を対象に臨床心理士や医師ら専門家を招いての講演会や講習会などを開催するとともに、保護者にも理解を求めている。


◇不登校の子どもたち支援 石巻児童精神科医が講演 複数機関で対応を

 不登校児童・生徒の支援を目的とした講演会(石巻市教委主催)が先日、同市桃生総合支所で開かれた。

 社会福祉法人恩賜財団母子愛育会総合母子健康センター愛育病院(東京)の斎藤万比古小児精神保健科部長が児童精神科医の立場から講演。市内の小中学校校長や養護教諭ら約50人が聴講した。

 斎藤部長は「昔は不登校になると家に引きこもることが多かったが、ここ15年は街をさまようケースが増えている」と指摘。背景として家族機能が弱体化していることを挙げ「非行と不登校が共存するケースも見られる」と警鐘を鳴らした。

 東日本大震災後の子どもと不登校についても言及。「直接的、間接的な喪失を経験した子どもの多くは多様なストレス反応を経験した」などと語り、不登校、引きこもりが生じやすくやっている状況を示した。

 文部科学省の統計から中学生の不登校は小学生の10倍多いという。「思春期の心は微妙な均衡の上に立っている」とも強調し、デリケートな心理を理解することの大切さも訴えた。

 「不登校・引きこもりの支援は学校だけでは難しい。教育機関以外の複数の機関が総合的に関わり、つながりを持って対応していくことが大切だ」と力説した。


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