短歌 (2/25掲載)

【佐藤成晃 選】 === ベルの音が四時間ごとに鳴り響き北緯五十度の着氷落とす  (石巻市中里・高橋日出晴) 【評】厳寒の北洋の漁船から生まれた一首。波のしぶきがあっという間に凍ってしまう寒さを想像しながら読まなければな […]

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俳句 (2/18掲載)

【石母田星人 選】 === 天窓の雲のあかるく日脚伸ぶ  (仙台市青葉区・狩野好子) 【評】日脚は冬至の頃から伸び始める。年が明けると私達は殊更その伸びを実感し、春を意識するようになる。掲句は天窓に見た「日脚伸ぶ」の景。 […]

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短歌 (2/11掲載)

【佐藤成晃 選】 === たっぷりと汁に入れたる寒布(かんふ)海苔お椀に盛れば磯が現わる  (石巻市駅前北通り・津田調作) 【評】布海苔の香りが実感される一首。冬の荒磯で採った布海苔の香りは格別である。この一首で魅力的な […]

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俳句 (2/4掲載)

【石母田星人 選】 === 寒月や此処に居てよと星一つ  (石巻市門脇・佐々木一夫) 【評】現在、夕方の南西の空では天体ショーが繰り広げられている。主役は宵の明星の金星。沈んでゆく月がそのそばを通る。「此処に居てよ」とい […]

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短歌 (1/28掲載)

【佐藤成晃 選】 === 朝食は夫の薬の六錠が喉おりゆくを確かめ終わる  (石巻市羽黒町・松村千枝子) 【評】老いた夫をいたわる作者も八十歳のまさに老々介護の日常。朝食後に服する錠剤は六つ。数を確かめ薬種を確かめ、そして […]

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俳句 (1/21掲載)

【石母田星人 選】 === 初空へ描く子の夢吾の夢  (石巻市渡波・宇都宮多美子) 【評】初空は元旦の空。新年の初々しい心で見ると初空は清らかなカンバス。夢を描くにはもってこい。子どもの夢も自分の夢も大いにでっかく描こう […]

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短歌 (1/14掲載)

【佐藤成晃 選】 === 剃刀(かみそり)をあてての母はすまし顔ツンと尿(しと)の臭(にお)いし部屋に  (石巻市開北・星雪) 【評】生涯家のために尽くした女の最期の臭気なのだろうか。昭和の女性には普通にあった生き方だっ […]

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俳句 (1/7掲載)

【石母田星人 選】 === 透明な刻過ぎてゆく去年今年(こぞことし)  (東松島市矢本・紺野透光) 【評】下五「去年今年」は新年の季語。大みそかの一夜にして去年と今年が入れ替わることを言う。去りゆく年を惜しみつつ、今年へ […]

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短歌 (12/31掲載)

【佐藤成晃 選】 === 回診の医長の立てる靴の音午後の寒気を踏むごとく行く  (女川町・阿部重夫) 【評】医長回診は、病院という組織の中では重く位置づけられているもの。幾人かの看護師を従えて歩いていく医長さんの靴音。下 […]

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俳句 (12/24掲載)

【石母田星人 選】 === 上品山(じょうぼん)の雪は吉野の花のごと  (石巻市相野谷・戸村昭子) 【評】四季を通して、上品山を舞台にした投稿句が驚くほど多かった。山容はなだらかで美しく、眺望も抜群。地元の皆さんにとって […]

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