(167)光陰矢のごとし

 今年も残すところあと半月あまり。「ほんとうに早いね…」という言葉が挨拶の中に交じるようになりました。

 自分にとってどんな年だったろう…。相田みつをさんは「いま、ここ」( The Here and Now と英訳されています)という言葉を座右の銘にされていたようですが、私はこの教えが大事と思いながら、つい無為に過ごした日々も。時の流れの速さに驚くばかりです。

 まさに「光陰矢のごとし」。

 このことわざは、唐の時代の中頃(8世紀中期)の詩が原典とされています。これにあたる英語のことわざは何でしょう?

 「光陰」は「時」という意味ですから time、「矢」は arrow、また「~のように」は like ~。これらを用いて英訳すると「時は矢のようだ」→「時は矢のように過ぎる」で “ Time passes like an arrow. ”

 ところが、これに相当する英語のことわざは “ Time flies.”「時は飛ぶ」。

 これは “ Tempus fugit ”(テンプス フジット)というラテン語に由来します。「矢」が登場しないのです。

 tempus というラテン語は「時」という意味です。この言葉に由来するのがイタリア語の tempo(テンポ)。これはカタカナ語として日本語にすっかり定着していますね。さらには、フランス語の temps(「タン」のように発音)、スペイン語の tiempo(ティエンポ)など。

 また、中学で英語の先生が教えてくれたことわざを思い出します。皆さんもご存知でしょう。“ Time and tide wait for no man.”「歳月、人を待たず」。

大津幸一さん(大津イングリッシュ・スタジオ主宰)

【2018年12月13日(木)石巻かほく掲載】


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