猛暑が収まったと思いきや、次から次へと押し寄せる台風…。「天の悪意を感じる」とは、とある識者の言葉。
“ Enough is enough! ”(イナフ・イズ・イナフ)と叫びたくなります。「もうたくさん!」という意味の英語です。
9月の初めには、超大型の台風21号が日本列島を直撃。各地に大きな爪跡を残しました。また、先週末には24号が来襲。暴風に夜も眠れませんでした。
さて、台風は英語で typhoon(タイフーン)ですが、この言葉の起源については定かでありません。中国語で「颱風」あるいは「台風」で「タイフン」のように発音することから、中国語に由来するという説が有力なようです。
南の海に生まれる台風ですが、発達するにつれ名前が付けられるのをご存知でしょうか?
イギリスのBBCやアメリカのCNNなどのテレビ放送で「世界の気象」といった番組では、その名前が記された天気図が出てきます。台風24号は“ Trami ”(チャーミー)。これはベトナムの花の名前です。また、新たに発生した台風25号は“ Kong-Rei ”(コンレイ)。カンボジアの伝説の少女の名前とのことです。
台風に名前を付けるのはアメリカに由来します。たとえば、2005年8月末に米国南東部を襲った大型のハリケーン・カトリーナ“ Hurricane Katrina ”。親しみやすい名前を付けることで、市民が覚え易く、関心を引く効果があるようです。
最近は「アジア名」が付けられるようになってきました。これは、アジアの14の国と地域が加盟する「台風委員会」による命名です。
終戦直後、昭和22年秋に大被害をもたらした台風9号は、「カスリーン台風」“ Kathleen ”として今でも多くの人の記憶に残っています。
大津幸一さん(大津イングリッシュ・スタジオ主宰)
【2018年10月4日(木)石巻かほく掲載】