(156)おもてなし[15] パートナー

 先日、テレビでNHKの元アナウンサー下重暁子さんのお話を聴く機会がありました。80歳近くになっても元気はつらつ。歯に衣を着せず自身の考えを述べていました。

 「『主人』という日本語に違和感を覚えます」と下重さん。

 「では、ご主人を何とお呼びになるんですか?」と尋ねるキャスターに、彼女はためらわず「『同居人』でしょうか」と答え、さらに「それと、日本語には魅力的な言い方があるじゃないですか。『連れあい』という」

 最近「孤独」をテーマに数々の著作を出版している下重さんならでは話と興味深く拝聴しました。

 「主人」「奥さん」といった呼び名については、ご夫婦の事情によるもので、これ以上深入りは避け、英語の表現を復習してみましょう。

 「主人」「夫」はご存じ husband(ハズバンド)、「妻」は wife(ワイフ)。「夫妻」は husband & wife で、日本語のように「旦那」や「家内」さらには「愚妻」といった、さまざまな呼び名があるわけではありません。

 ただ、下重さんが述べた「連れ合い」に近いものに partner(パートナー)があります。これは「人生行路を共に歩む」といった意味で、なるほどとうなずける言葉です。

 英語圏の人を家に招いた場合、「こちら妻です」は“ This is my wife. ”で十分ですが、これに名前を添えて“ This is my wife Michiko. ”「妻の道子です」とすれば、さらに親しみがこめられるでしょう。

大津幸一さん(大津イングリッシュ・スタジオ主宰)

【2018年9月27日(木)石巻かほく掲載】


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