権力者(伊藤浩)

水紋

 国民をばかにするのもいいかげんにしてほしい。“もりかけ”問題など安倍総理が関わる一連の騒動だ。

 証拠となる関連文書が次々出てきても否定し続ける。「うみを出す」「丁寧に説明する」とは言うものの、都合の悪い関係者の招致、喚問には応じない。それではうみも出せず、真相の究明には至らない。やましくなければ応じればいい。

 最近、愛媛県が加計学園関連の文書を相次いで公表している。総理の元秘書官も文書の内容を「記憶の限り…」と認めようとしない。誰がどう見ても文書の信頼性を信じるのではないだろうか。

 愛媛県が、文書を改ざんしたり、うそをついたりする理由が見当たらない。であれば、うそをついているのはどちらか見当が付く。

 総理の答弁と整合性を取るため、口裏合わせをしているようにしか見えない。

 愛媛県知事の毅然(きぜん)たる態度を見ていると、こうした人がトップに立つべきだとしみじみ思う。

 悪質なタックルで騒動を起こした日本大学のアメリカンフットボール部の選手。20歳の学生が名前も顔を出して記者会見した。勇気ある行動に感服した。一方、前監督やコーチ、大学の対応には腹立たしさを覚えた。

 二つの騒動の中心人物は権力者。物を言えない体質が見える。イエスマンしかいないのであれば世論の厳しい声はもっと必要だ。政府や官僚に、愛媛県知事やアメフト選手のような勇気ある人を求めたい。

(伊藤浩)

【2018年5月29日(火)石巻かほく掲載】


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