春に思う(浜尾幸朗)

水紋

 天候不順や朝晩の寒暖の差が大きいことが影響してか、体調不良が続いている。春は毎年、不調に悩まされるが、今年は特にひどい。

 気分が高揚しない中、水紋のテーマを考えていたら、不順、不調、不満、不平、不興、不条理…と不の付くマイナスイメージの言葉が浮かんだ。

 これが不変、不滅、不退転といった言葉だとずっと印象が違ってくる。

 これまで東日本大震災の復旧・復興を支援する活動を取材して感じたことは、危機的状況にある地域や被災者に手を差し伸べようという気持ちは、時代を超えて不変のような気がする。人は一人では生きていけないことも不変の真理だろう。不条理な震災を経験して、支え合う人の心の優しさ、絆を育む社会の重要性を認識した。

 格差、人口減少、超高齢社会の中で、置き去りにされたり孤立を深めたりする人をサポートする安心安全なまちが求められている。復興は震災以前の状況から進展(発展)することを意味する。いわば期待値の大きい変化だ。

 3.11による喪失感と深い悲しみは、7年たっても克服できるものではない。

 この世は無常だ。人は愛別離苦から逃れられない。でも、亡き人は近くにいて見守ってくれると心が受け止められる時が来たら、一歩を踏み出せるかもしれない。

 今更ながら当たり前の日常がいとおしい。支え、支えられ、そして感謝。周囲の人との関わりを大事にしたい。

(浜尾幸朗)

【2018年3月13日(火)石巻かほく掲載】


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