(127)天と地〔下〕

 前回の「天」に続いて、「地」の英語を考えてみましょう。

 まず思い浮かべるのは「地面」。

 小学校の授業で、地面に垂直な線が立っている電気の記号を「アース」と習いました。後で、英語の earth だと知り、なるほどと思ったしだい。今では「ジ・アース」( the earth )が「地球」として定着していますが、これは「アース」に the が付いたもの。

 また、「地球」を表す英語に globe(グローブ)がありますが、これは「球体」という意味です。近年「地球規模の」を表す「グローバル」( global )がさまざまな場面で登場しますが、これは globe の形容詞形。

 考えてみれば「地球」とは絶妙な言葉です。「地」earth と「球」globe の組み合わせですから。

 学生時代、パールバックの代表作「大地」を原書で読もうと探したら、題名が“ The Good Earth ”。earth が「地」を表すことをあらためて知ったと同時に、読み終えて good という言葉の奥深さに感服したのを覚えています。

 「地」の英語をもう一つ。

 ground(グラウンド)です。「校庭」を school ground(スクール・グラウンド)と言いますが、この ground は「特定の目的のための土地」、すなわち「用地」転じて「運動場」を表します。

 “ boots on the ground ”(ブーツ・オン・ザ・グラウンド)というフレーズをご記憶でしょうか? 「地面を長靴で踏む」から、「他国の土地に軍を進める、地上軍を投入する」という意味です。イラク戦争の時にアメリカの高官がこの表現を用いて、「日本は軍隊の派遣を」と発言して物議をかもしました。

大津幸一さん(石巻専修大人間学部教授)

【2018年2月27日(火)石巻かほく掲載】


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください