(112)ハロウィーン

 先週、10月28日付の本紙に「きょう石巻・立町でハロウィーン祭り」と題した記事が載りました。

 毎年この時期になると、仮装した若者たちで賑わう都会の様子がTVで映し出されますが、石巻でもかと思い、足を運びました。幼い子どもたちとその親たちであふれる会場には、映画「ハリー・ポッター」のテーマ曲が流れています。

 歓声をあげ、楽しむイベントに理屈を述べるのは無粋ですが、ハロウィーン( Halloween )についてちょっと調べてみました。

 これは、毎年10月31日に行われる古代ケルト人( Celt )の風習を起源とする祭りです。もともとは秋の収穫を祝い、悪霊を追い出す宗教的な行事でしたが、現代ではアメリカで民間行事として定着。

 31日の夜、カボチャをくりぬいた中に蝋燭(ろうそく)を立てた「ジャック・オー・ランタン( Jack-o’-lantern )」を作り、魔女やお化けに仮装した子どもたちが近くの家を1軒ずつ訪ねては、「 トリック・オア・トリート(Trick or treat.)」“ 悪戯(いたずら)か、お菓子か=お菓子をくれないと悪戯するよ”と唱えます。

 trick は「手品」でおなじみな語ですがこの場合は「いたずら」、treat は「もてなし」という意味です。

 Halloween はもともと Hallowe’en = Hallow’s even と表記。Hallow は古英語で「神聖化する」、Even は「evening = 夕べ」です。

 ケルト人の1年の終わりは10月31日で、この夜は夏の終わり。死者の霊が家族を訪ねてくると信じられ、この時現れる精霊や魔女から身を守るために、仮面を被り魔除けの焚き火を焚いていたことに由来します。

 思い思いに仮装をした子どもたちのはしゃぐ様子を見て、遠い昔のケルトの祭りが、はるばるユーラシア大陸を越え、わが東北の地で行われることに驚きを禁じ得ませんでした。

大津幸一さん(石巻専修大人間学部教授)

【2017年11月7日(火)石巻かほく掲載】


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