(111)台風とハリケーン

 「のわきのまたの日こそ、いみじうあはれにをかしけれ」

 おなじみ「枕草子」の一節です。「のわき」は「野分」で野の草を風が強く吹き分ける秋から冬にかけて吹く暴風を指します。台風の古称でもあります。

 先日は、超大型の台風21号が日本列島を直撃。各地に大きな被害をもたらしました。

 さて、台風は英語で typhoon(タイフーン)ですが、この言葉の起源については定かではありません。中国語で「颱風」あるいは「台風」で「タイフン」のように発音することから、中国語に由来するという説が有力なようです。

 一方、カリブ海諸島およびアメリカ南部に甚大な被害を及ぼしているのが「ハリケーン」( hurricane )。この8月から10月にかけて次々と来襲。中でも「超大型」で猛威をふるったのが「ハリケーン・ハービー」( Hurricane Harvey )と「ハリケーン・イルマ」( Hurricane Irma )で、日本でも大きく報じられました。

 CNN放送の実況中継を観ながら一つの疑問が…。Harvey や Irma は人の名前。いったい誰が名付けるのか?

 調べたところ、命名するのは「米国立ハリケーンセンター」( National Hurricane Center=NHC)であることが判明。「書くにも話すにも、短くて特色のある名前を使う方が迅速にコミュニケーションできる」とのこと。

 「カスリン台風」( Kathleen )は、1947年(昭和22年)9月に発生し関東地方や東北地方に大きな災害をもたらした台風ですが、アメリカ合衆国の占領下にあった終戦直後の状況を物語っています。

 今のように番号で呼ばれるようになったのは、1953年の台風2号以降とのこと。名前か番号か、国民性の違いかもしれません。

【2017年10月31日(火)石巻かほく掲載】


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