(103)再生(リボーン)

 7月22日から、石巻中心市街地と牡鹿半島にて「リボーンアート・フェスティバル2017」( Reborn-Art Festival = RAF )が開催されています。地元の方々の協力のもと、国内外の現代アーティストたちの作品が展示され、また、さまざまな音楽イベントや有名シェフたちによる地元の食材を使った料理が楽しめるユニークな企画です。

 「 Reborn-Art 」とは、東北の再生を指すだけでなく、参加する人それぞれの「 Reborn 」を願うお祭り… 開催概要にはこのように記されています。

 さて、この「リボーン」( reborn )という英語ですが、初めて目にされる方も多いのでは?

 辞書には「(精神的に)生まれ変わった、再生した」という訳語が記されています。“ re – ”は、おなじみ「再び」ですが、“ born ”はどのような語でしょう?

 「産(生)む」を意味する動詞 bear は次のような変化をします。bear > bore > born =「産む」>「産んだ」>「産まれた」で、この最後の変化形(過去分詞)が born(産まれた)です。

 “ I was born here in Ishinomaki. ”(私はここ石卷で生まれました)と英語で自己紹介をした経験をお持ちの方もおられるでしょう。

 さて、「再生」と聞くと、14世紀にイタリアで始まり、やがて西欧各国に広まった「ルネッサンス」を連想します。「文芸復興」という訳語でおなじみですが、これは「再生」「復活」を意味するフランス語 Renaissance に由来。語源は re(再び)+ nasci(ラテン語で『生まれる』)です。

 「ルネッサンス」は「文芸」でも美術( fine art )が主ですから、やはり「リボーンアート」と銘打った方がすっきりして、いいように思えます。

大津幸一さん(石巻専修大人間学部教授)

【2017年8月29日(火)石巻かほく掲載】


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