創造する力(横井里花)

水紋

 「女川にないものはないままではなく、他地域や他企業と協力して取り組んでいきたい」

 女川町のあがいんステーションで限定販売しているドリップパックコーヒーの取材で、スタッフの方が話した言葉が印象深い。「女川ならでは」の商品販売を試み、珈琲(コーヒー)工房いしかわ(石巻市北村)と連携して実現した。

 女川町は東日本大震災で甚大な被害を受けた。復興は道半ばで、全ての災害公営住宅の引き渡しは本年度末までかかる。いまだ土地造成中の所もある。

 それでも女川を訪れると、たくさんの方々が前を向き、新たな試みに挑んでいることを知る。あがいんステーションの他にも、町内ではさまざまな団体や住民が奮闘している。

 7月下旬は町商工会青年部が主催し、石巻市のオカダプランニングの協力で、JR女川駅前で映画の野外上映会があった。町には映画館がないが、屋外スペースを生かした“特設映画館”には、多くの人が訪れた。

 ペタンク愛好者が多い大原北区は、自治会役員が協力し、同区の災害公営住宅「運動公園住宅」前にペタンクコートを作った。週3日集まり、競技を楽しんでいる。

 まさに、ないものをないままではなく、新しく創り出している。

 女川の人は温かい。日頃の取材で常々感じていた。そして、こうして新しいものを生み出す力もある。きっと町は良い方向に進んでいく。これからも見守り続けたい。

(横井里花)

【2017年8月22日(火)石巻かほく掲載】


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