タラレバ娘(河北新報社石巻総局・関根梢)

水紋

「仕事頑張って自分磨きも怠らなければもっともっといい男が現れる」
「5キロ痩せてきれいになったらそのいい男と結婚できる?」
「その男のことを好きになれればの話だけどね」

 3人の独身アラサー女性が仕事や恋愛に葛藤する様を描いた、東村アキコさんの漫画「東京タラレバ娘」の一幕で交わされる会話だ。

 主人公らが居酒屋でタラの白子とレバ-をつまみにくだを巻く姿が、自分に重なる。突然現れた金髪の美男子が、不毛な女子会を見て「行き遅れ女の井戸端会議」と一刀両断する場面には思わずうめき声が漏れてしまった。ページをめくる度に「もうタラレバばっかり言ってられない」と自戒する。

 しかし、世の中には良いタラレバもあるようだ。

 女川町の観光交流エリア整備に向けた議論の経過を読み、そう思い直した。

 まちづくりワーキンググループで出された町民の意見の中には「プロムナードで結婚式」「セグウェイで周遊できる女川」など斬新なアイデアが多数。

 「女川がこんなふうになったらいいな」という理想が復興を推し進める原動力になってきた様子が見て取れる。

 キラキラした理想ばかり並べてなかなか行動を起こさないのが、私を含む「タラレバ娘」たちの弱点。「もっと優秀な記者になれたらなあ」。仕事中に幾度となく浮かぶタラレバはきっと強力なエンジンになると信じて、もがき続けよう。

(河北新報社石巻総局・関根梢)

【2017年5月16日(火)石巻かほく掲載】


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