2017/03/07 劇団 短距離男道ミサイル「母さん、たぶん俺ら、人間失格だわ」石巻公演

劇団「短距離男道ミサイル」

石巻の観客を沸かせた劇団「短距離男道ミサイル」の公演

短距離男道ミサイル版「人間失格」、観賞記
男優3人80分ノンストップ熱演
石巻に新風

 “演劇の街”を目指す石巻市に先日、仙台を拠点に活動するユニークな若手劇団「短距離男道(だんどう)ミサイル」がやって来た。

 ワンフロアを舞台と客席に分けただけの狭い劇場空間で繰り広げられた男優3人だけの青春ドラマ。約1時間20分、演じる側と見る側が時空間を分かち合った。演劇ならではの濃密な空気が支配した。

 11月の「いしのまき演劇祭」に向けて動きだした街中に、新しい演劇の風が吹いた。

 会場となった多目的ホール第3ステージ(中央3丁目)は、30人も入ればいっぱいになるようなミニ施設。そんな狭さを逆手にとって想像力という翼で、演劇の醍(だい)醐(ご)味(み)を伝えたのが短距離男道ミサイルだ。

 太宰治の小説「人間失格」を骨子にした、劇団員の自伝的作品「母さん、たぶん俺ら、人間失格だわ」を上演。笑い、怒り、おかしみ、ナンセンス、哀しみといった人間の内なる感情を全てぶつけるような演出のエネルギーで圧倒。

 衣装替えもその場で行い、時には下着一枚といった裸同然の姿で演じるなど、休むことなく最後まで突っ走った。観客を巻き込むことで予想外な面白さが生まれたりと、瞬間、瞬間、一つの生き物ように変化する芝居の魅力に満ちた公演となった。

 地元・石巻の劇団「スイミーはまだ旅の途中」の代表である町屋知子さんは最前列で観劇。「私は青森出身で、同郷の太宰治の小説が大好き。表面的には笑いをとっているが、外面と内面のギャップにもがく生き方が見えてきたり、深いものを感じた。こんな芝居の見せ方もあるんだと、とても刺激を受けた」と感動した様子。

 出演者の一人で、代表である俳優・本田椋(りょう)さんは「石巻の人たちは反応がすごく良くて、演じていてやりがいがあった」と語った。

 劇団は東日本大震災があった2011年に旗揚げ。20作目となる今回は、東北6県の20都市を、キャンピングカーに寝泊まりしながら巡回するという無謀にも近い挑戦。その東北ツアーの最初の地が石巻市だった。

 脚本・演出を担当した沢野正樹さんは「最初に石巻市を選んだのは、私たちの作品を被災地からスタートさせたいという思いがあった。演劇祭で盛り上がりを見せる石巻と関わっていきたい」と話した。

 東北ツアーは4月2日まで。20日は秋田市で上演。その後、山形県から宮城県南部を回り、福島県に入り、福島市がツアー最後の20都市目になる。

【2017年3月19日(日)石巻かほく掲載】


仙台拠点の若手劇団「短距離男道ミサイル」来る
石巻公演
7日

 仙台を拠点に活動する若手劇団「短距離男道ミサイル」が7日、石巻市で公演する。午後7時から多目的ホール第3ステージ(中央3丁目)で、新作「母さん、たぶん俺ら、人間失格だわ」を上演する。

 劇団は2011年に旗揚げ。舞台上では男優が裸同然の姿。喜劇やSF劇を演じて注目を集めてきた。

 20作目となる今回は、太宰治の小説「人間失格」を骨子にした、劇団員の自伝的演劇。就職もせず、結婚もせず、「芸術にはその人生を賭すだけの価値がある」という信念のもとに、自称・芸術家という奇妙な動物として生きてきた自分たち自身を演じる。

 劇団の代表を務める本田椋ら3人が出演する。脚本・演出は沢野正樹。

 東北6県の20都市で巡回公演。5日まで仙台市宮城野区幸町の稽古場で公演した後、7日からは石巻市を皮切りにキャンピングカーで寝泊まりしながら東北各地で公演する。

 石巻公演の入場料は2000円。

 詳細は劇団ホームページに掲載している。連絡先はボクシーズ022(353)9755。

【2017年3月5日(日)石巻かほく掲載】


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