(73)アメリカ大統領就任 (上)

 1月20日正午、ドナルド・トランプ氏は 連邦議会議事堂( United States Capitol )前での式典で宣誓し、第45代大統領に就任しました。

 この宣誓は英語で the Oath(オウス)と言います。「この35文字を唱えれば、だれでも大統領になれる」と揶揄されますが、アメリカ合衆国憲法第2条に「大統領の宣誓義務」として定められた極めて厳粛な儀式です。

 最高裁判所長官が読み上げるのに続いて、大統領が右手を挙げ、復唱する形で次のような言葉を。「私は合衆国大統領の職務を忠実に遂行し、全力を尽くして合衆国憲法を維持、保護、擁護することを厳粛に誓う」。そして、最後は So help me god.「神のご加護を」→「神に誓って」で締めくくります。

 この映像は実況中継で世界中に伝えられました。トランプ氏は2冊の聖書の上に手を置いて宣誓。1冊はリンカーン大統領が用いたもの、そして1冊は9歳の誕生日に母親から与えられたものです。

 続いて就任演説。英語で Inaugural Address(イノーギュラル・アドレス)と言いますが、address「アドレス」とは一体? 一般に「アドレス」は「住所」を意味し、最近ではメールなどでよく使われます。「あいさつ」と「住所」がどうつながるか、ちょっと不可解です。

 実は address の基本的な意味は「人に言葉を向ける・差し出す」で、これから「演説」にもなるのです。

 今でも語り継がれているのは故ケネディ大統領の就任演説。

 「国があなたに何をするかを問うのではなく、あなたが国に何ができるかを自問してください」
 “… ask not what your country can do for you? ask what you can do for your country …”

大津幸一さん(石巻専修大人間学部教授)

【2017年1月31日(火)石巻かほく掲載】


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