(71)酉年

 今年の干支(えと)は「酉」。

 十二支は中国に由来し、十干(じっかん)との組み合わせで、年月や時間、方角を示す役割を持っていたとのこと。そもそも動物とは全く関係がなく、世間に広く認知させる目的で動物が割り当てられたようです。

 英語は通常 “ Chinese(Japanese) zodiac ” と表します。zodiac(ゾーディアック)は、西洋における「十二宮図」「黄道帯」のこと。

 「酉」は「トリ」と読みますが「鳥」ではなく「鶏」を意味する…なぜだろうか? いろいろと調べてみてもその由来は定かではありません。

 では、「鶏」は英語で何と?

 これがけっこう複雑なのです。まず、雄の鶏は rooster(ルースター)あるいは cock。雌は hen で、ヒナは chick です。さらに、総称として主に米国では chicken(チキン)、英国では fowl(ファウル)という言葉があります。

 それでは、「酉年」を英語ではどう表すでしょうか。

 “ the Year of the Rooster ”という訳が一般的です(ここでも「男性優位」かと眉をひそめられる方もおられるでしょうが)。

 chicken という語については注意が必要です。chicken は、おなじみ「鶏肉」を意味しますが、「鶏一羽」は冠詞 a が付いて a chicken、これが数羽になると chickens と複数形になります。

 最後に、これを用いた英語のことわざを紹介しましょう。

 “ Don’t count your chickens before they are hatched. ”(卵がかえらないうちにヒヨコの数を数えるな)

 …これは日本語の「捕らぬタヌキの皮算用」に当たります。慎重過ぎるのもどうかと思いますが。

大津幸一さん(石巻専修大人間学部教授)

【2017年1月17日(火)石巻かほく掲載】


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)