道のり(横井里花)

水紋

 今年の夏はリオデジャネイロ五輪に熱中した。連日、日本人選手の活躍が届き、世界を相手に戦う勇姿を「頑張れ、頑張れ」と祈るような気持ちで見つめた。

 この舞台に立つまでに、どれだけ努力を重ねたのか。スポーツの試合を見ていると、選手が歩んできた道のりについて考えることが多い。どんな経験を積み、何を自分の糧としたのか。個人的にはその過程にとても興味があるのだ。

 先日、陸上短距離選手の三浦由奈さん(14)=石巻市稲井中3年=を取材した。実は、スポーツ担当だった昨年に取材をしたが、東北大会前に骨折をして辞退することになり、紙面掲載を見送った経緯がある。今年改めて取材をお願いし、1年越しで掲載が実現した。

 三浦さんはけがから復帰後、思うようにタイムが伸びず「もう駄目なんじゃないか」と悩んだ時期があったという。それでも、ライバル選手に敗れたことで奮起し、はい上がってきた。

 「けがをしたことを思い出すのがつらいときもある。でも、けががあったから、今このタイムで走れていると思う」と話した三浦さん。折れそうになった自分に負けなかった意思の強さに、自分より10歳以上も年下ながら感心させられた。

 頑張っている人の姿を見ると、「私もまだ頑張れる」と刺激を受ける。壁に当たってもいつか振り返ったとき、「あの出来事があって良かったんだ」と、プラスに思える自分でいたい。

(横井里花)

【2016年8月23日(火)石巻かほく掲載】


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