2015/05/12~07/05 石巻地方とゆかりのある画家・佐々木正芳さん個展@秋保

佐々木正芳さん作品

佐々木正芳さん、10代の作品「静物」(1948年)

「絵に目覚めた土地が石巻」
仙台在住画家の佐々木正芳さん個展
秋保・個人美術館

 石巻地方とゆかりのある仙台市在住の画家・佐々木正芳さん(84)の個展「没頭と模索の軌跡」が、同市太白区秋保町の佐々木美術館&人形館で開かれている。

 戦後、旧制石巻中(現・石巻高)に在学したことがあり、当時のスケッチなどを通して佐々木さんの若かりしころの絵画の歩みをたどることができる。

 「黙劇」シリーズで知られる佐々木さんは、誰でも分かる前衛を目指し、独創的な表現で美術界に新風を起こしてきた。名を知らしめたのが週刊誌「朝日ジャーナル」(1992年廃刊)の表紙。人間や文明社会、権力を風刺した絵が毎週、表紙を飾り話題を呼んだ。

 個展は少年期のスケッチや静物画、青年期に模索した抽象画などに絞って展示している。1963年、仙台市内の自宅兼アトリエが火災で焼失した中、燃え残った貴重な作品の数々で構成、風刺画家と呼ばれる以前の佐々木さんの足跡を知る機会になっている。

 画家として重要な位置を占めるのが少年期の石巻地方での生活。石巻地方は両親の故郷で、横須賀市で生まれ育った佐々木さんは終戦直後、母の実家があった石巻市鹿又に住み、旧制石巻中に通学した。その後、仙台市に移住。石巻時代はわずか7カ月だったが、その時、絵を描くことに目覚めたという。

 館長で4男の克真さん(44)は「戦後、価値観が覆り、信じられるものがなくなった父にとって、唯一描くことだけが信じられるものだったようだ。その絵に向かわせた場所が両親の古里だった」と語る。

 佐々木美術館&人形館は佐々木さんと、妻で画家だったあゆみさん(故人)が夢を実現させた個人美術館で、2年前、温泉の街・秋保にオープンした。

 会期中、佐々木さんの講演会が6月14日午後2時からある。

 会期は7月5日まで。開場時間は午前10時~午後5時。休館日は月曜(祝日の場合は翌日休館)。入場料は800円。

 連絡先は022(797)9520。

【2015年5月23日(土)石巻かほく掲載】


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