石巻発全国行き(斎藤大輝)

水紋

 東日本大震災直後から石巻市に物資支援を続けている栃木県の男性に、公私ともにお世話になっている。

 縫製会社を営んでおり、主力製品はスポーツウエア。子どもが大好きで、市内の幼稚園や保育所などに運動着を何度も寄贈している。運動着はどれも青や緑など鮮やか。男性は「元気になる色を選んでいる」と話す。

 ある時、男性は嘆いた。「関東にはもう、被災地の情報がほとんど入ってこない」。関東の新聞やテレビなどでは震災報道が減り、インターネットなどで調べることが必要になりつつあるが、男性は電子機器が大の苦手だった。

 機械音痴を克服しようと、男性は最近、タブレット端末を購入した。フェイスブックも始めたが、苦手さは変わらないようで、投稿される文章からも悪戦苦闘する姿が想像できる。

 それでも、三陸河北新報社のサイト「メディア猫の目」のフェイスブックページの「いいね!」をリクエストすると、喜々として押してくれた。男性は「支援している学校の記事がたくさん載っている」と大喜び。以来、記事をほぼ毎日読んでいるという。

 フェイスブックで石巻地方の慰霊碑を紹介する「巡礼の地図」などを担当している。ページでは紙面に掲載された記事、ページのみの情報も配信される。栃木県に「石巻かほく」は簡単に届けられないが、インターネットなら全国で、すぐに読むことができる。

 石巻地方の情報を求めている人たちは石巻地方の外にもいる。紙面と画面を通じて思いに応えたいと、喜ぶ男性の姿を見て思った。

(斎藤大輝)

【2014年11月27日(木)石巻かほく掲載】


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