新聞のいいところ(奥山優紀)

水紋
 新聞社にいる記者は、さまざまなニュースを取材して記事を書く記者だけではない。主に紙面のレイアウトを決め、見出しを付けて読みやすい紙面を作る記者もいる。「整理記者」と言われる。

 昨秋から週1回ほど、整理作業の手ほどきを受けている。レイアウトには守るべき約束事があり、記事の内容を短い言葉で表す見出しを考えるのも難儀だ。いつまでも成長しない出来の悪い新米整理記者への試練として、新年号2ページの整理作業が割り当てられた。

 先日、作業に行き詰まり、参考にするため過去の石巻かほくをめくってみた。手に取った東日本大震災前の新年号にたまたま、担当する石巻市雄勝地区の様子が掲載されていた。

 震災後に入社した私の知らない風景があった。作業はそっちのけで、読みふけってしまった。

 地元の人から、震災前の町の話を聞くのが好きだ。あまやき、スナック、漁師が営む海の家、自営業者の副業…。今はもう見られないもので、どれも興味深い。

 新聞のいいところは、記事にすることでニュースでも日常でも、紙になって残ることかもしれない。地元の人の話をたくさん聞いて、できるだけ紙面に残していきたい。

 でも、まずは残って恥ずかしくない紙面になるよう、難航している整理作業を頑張らなくては。

(奥山優紀)

【2013年12月19日(木)石巻かほく掲載】


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