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■人工芝に改装オープン
2012.12.11
震災救援の拠点担った石巻市民球場
米大リーグ関係団体が全面支援/
 東日本大震災で被災し、救援活動の拠点となったため本来の使用ができなかった石巻市民球場が、鮮やかな緑色の人工芝グランドに改装され9日、オープンした。米大リーグ関係団体の全面協力があり、開場式には大リーグ選手ら米国関係者も姿を見せ祝福した。隣接するフットボール場も来春には使用可能となり、主要施設が再開する同市総合運動場は復興に向けた象徴として震災前の姿を取り戻す。

 石巻市は球場の通年使用を視野に、両翼100メートル、センター122メートルのグラウンドを、内野の一部を残して全面人工芝に改装し、4種類の色の人工芝を配置。耐久性に優れる長さ約5・5センチのロングパイル人工芝を施した上、外野などのフェンスも再塗装した。

 9日の式には市や大リーグ関係者らが出席。亀山紘市長が「復興に向けた新たなシンボルだ」、ジョン・ルース駐日大使が「野球は、日米の緊密な友情を築く。われわれは石巻を決して忘れない」と強調した。

 メジャーリーグ選手会を代表し、2011年のアメリカンリーグ打点王に輝いたニューヨーク・ヤンキースのカーティス・グランダーソン外野手も「野球は人を幸せにする。この素晴らしい球場で最高の思い出をつくってほしい」と呼び掛けた。石巻市住吉中吹奏楽部の演奏の後、グランダーソン外野手と日本製紙石巻硬式野球部員が、少年野球の選手を指導した。

 待望の球場再開に、中学生硬式野球の石巻リトルシニアの佐々木諒太主将(石巻中2年)は「野球を通して多くの人に勇気と元気を与えていきたい」と力強く話した。
 石巻市民球場は津波被災は免れたが、大地震による一部地盤沈下などにより天然芝グラウンドの傷みが激しく、発災以降は使用不能が続いていた。昨年3〜8月は、自衛隊の被災地救援活動の拠点となった。

 野球競技が活発な石巻の窮状を知った大リーグ関係団体が、大震災被災地支援の一環として「TOMODACHIプロジェクト」を展開。北カリフォルニア日本文化コミュニティーセンター、米日カウンシル、メジャーリーグベースボール機構、メジャーリーグ選手会の4団体が各25万ドル、計100万ドル(日本円で約8300万円)を石巻市に寄付した。

 市は寄付金を活用してことし7月から改修工事に着手。球場内の1300の観客席など建物部分に破損が少ないことから、グラウンドを重点に整備した。

 総合運動場では一足早く多目的に活用されるふれあいグランドの使用を開始。野球場とフットボール場のメーン施設の本格再開は、震災後の地域の活気の呼び戻しにもつながりそうだ。

【全面人工芝による球場再開を祝いテープカットする関係者=石巻市民球場】
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